変わる事のない『心地良さ』がここにある。
個人的な話だが、身に纏う洋服でオンとオフの違いが全くと言っていいほど無く、休みでも外出するとなればジャケットを羽織る。それも気が向いていれば、"前日に仕事で1日着ていた物"であってもだ。それと、家の中でも当然のように大好きなニットを着続ける。擦れて毛玉が出来ようが、食べカスが落ちようが何も気にせず着ては洗い、洗濯して乾いた翌日に今度は仕事に着ていく事だってある。
これは「飽きない」という感覚よりも『変わらない』と表現した方が自分の心情としては正しく、どこにいても何をしていても常に同じ心地良さに浸っていたい。だから、ジャケットもニットも物は違えど自分の中では同じ認識で存在していて、どちらも変わらぬ心地良さが溢れている。
だから、そもそも飽きるどうのこうの次元じゃない。
『変わらない』のだ。
ただ残念な事に、この感覚は何かを手にいれる前に必ず分かる事では無く、あくまでも自分の手元に来た後に分かる事であり、やむ追えず変わってしまう事もある。
むしろそういった経験のほうが多いが、逆にそういった経験があったからこそ辿り着けた理解なのかもしれないと強く感じている分、展示会に行くと自然とそんなアンテナを張り巡らせながら、自分に問い掛けては答えを探っている。
そんな中、KAPTAIN SUNSHINEの展示会で『変わらない予兆』とも言える出来事がコンボのように訪れた。
どこで何をしていようが、これさえ着ていれば、、。
そう思わずにはいられない素晴らしいラインナップを是非ご案内させて頂きたい。
超長綿とシルクを交織し、旧式の織機で時間を惜しまずにゆっくりと織り上げた上質なコットンシルクツイル。最後に生地洗いと天日乾燥を施すことで、艶めいた質感ではなく、敢えて使い込んだような風合いある優しい質感に仕上げられている。
この鈍い光沢感を宿す紺の色味と、日常的に優れた素材バランスが本当に素晴らしく、同じテンション感で様々なスタイルを楽しめるように同生地で3ピースご用意。
小振りの襟型や抑えられた裾のラウンド感からフランスメイドのような洗練された空気感を感じるシャツは、生地のドレープを活かすように少しリラックスな塩梅を与えつつも、上述のデザイン感や細やかなパターン設計によりラフさは目立たさせていない秀逸な1着。
釦の開閉具合で雰囲気をガラッと変えてみたり、その絶妙な緩さから羽織りとして使うも良し、パンツにインしてクラシカルに楽しんでも良い。
個人的には共地のパンツと合わせてジャンプスーツのように着たい。
そんな組下となるパンツはウエストをゴム仕様としたイージー型。ただ、採寸数値のわたり幅と裾幅の差や写真からも分かる通り、シルエットはややテーパードを効かせてトラウザーライクに仕立てられている。そして腰回りの設計が特に素晴らしく、トップスをインしてギュッと絞っても非常に美しい佇まいを見せる。カジュアルな面構えのようで、極自然と綺麗なニュアンスを併せ持っていて、個人的には大好きな距離感だ。
そして最後に、一重仕立てのシャツジャケット。
ここで言う"シャツ"とはあくまでも軽さ的な意味合いで、実際にはテーラードジャケットを専門とする工場での仕上げにより、カジュアルな素材感ながらも着用した際に袖がしっかりと前に弧を描いたりと、確かな立体感を感じ取れる"ジャケット"になっている。
当然、シャツのように軽やかな着こなしが楽しめるバランスである事から、シャツの上は勿論、夏であればTeeシャツの上に羽織るライトジャケットとしても抜群の汎用性を発揮する。
敢えて装飾的なバランスは排除し、徹底的にミニマルな佇まいにすることで
高い縫製技術と抜群の素材感を体感できながら、デイリーな立ち位置に存在してくれる優秀な1着と言える。
そしてしれっとインナーで着ていたこちらも、同じくKAPTAINより届いた優れ物。
過去にハイネック仕様で展開していた事があり、個人的にも愛用しているウォッシャブルウールシリーズ。
最上級メリノウールSuper180’sを原料として超細番手にて製作した天竺素材は、驚く程に滑らかで不快感は一切無い最高の着心地と自信を持って言える。
保温性、透湿性に優れ、中途半端な春の気温感に左右される事なく着る事ができ、それでいて洗濯機で丸洗いも可能。
ネックはやや詰まらせることでシャツ、ジャケット中に着た時の見え方も申し分無く、余白ある生地分量と袖リブのおかげで1枚としても十分に着れる。
インナー問題を解消してくれつつ、気温によってはサマーニット的な立ち位置で着ても良い抜群の1枚だ。
KAPTAIN SUNSHINEが掲げるテーマの中に『旅へと連れ出したくなる1着 』という文言がある。
いつ、どこで、誰といようが、変わることの無い心地良い距離感で着る人自身と洋服を繋げてくれる存在意義をKAPTAIN SUNSHINEには強く感じている。
この洋服達は正しくそう言える気がしてならないのだが、どうだろう。
是非その真意をご体感頂きたい。
3.30(Sat)
12:00 - Store release
18:00 - WebStore release
筆者
nariwai store manager
橋場 祐人
(通称がまお)
〒980-0014
宮城県仙台市青葉区本町2-6-23
ビブレスタオフィスビル2F
022-796-2240
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