ALTA-E-4.2.1 (K4) 導入のリスクを分析し、テスト自動化プロジェクトの失敗につながる可能性のある技術的な問題を特定し、軽減戦略を計画する
リスク
技術的な問題
過度な抽象化により、実際に何が起きているのかがわかりにくくなる(キーワード 駆動 など)
データ駆動: データテーブルが大きすぎる/複雑すぎる /扱いにくい
TASがオペレーティングシステムライブラリなどのコンポーネントに依存しているが、それらがSUTのすべての対象環境で利用できるとは限らない
導入プロジェクトのリスク
要員の問題: コードベースを 保守する適切な人員を確保するのが難しい
新たなSUTの機能によってTASが正常に動作しなくなる
自動化の実現に遅れが生じる
SUTの変更によってTASのアップデートに遅れが生じる
TASで追跡が必要な(非標準)オブジェクトをキャプチャできない
TASプロジェクトで考えられる失敗
異なる環境への移行
対象環境への導入
開発からの新しいデリバリー
TASの管理
TASは、社内開発か外部から導入されたかに関わらず、他のソフトウェアと同様に、明確なソフトウェアライフサイクルを持つべきです。
特に以下の点に注意が必要です。
バージョンコントロール: TASの変更履歴を正確に管理するために、バージョンコントロールシステムが必須です。
機能の文書化: 各機能の目的、使用方法などを詳細に記録しておくことで、他のシステムとの連携や、異なる環境での運用を円滑に進めることができます。
導入手順の文書化: TASの導入方法を、バージョンごとに明確かつ分かりやすく記述した手順書を用意する必要があります。この手順書もバージョン管理の対象となります。
初回導入
基本ステップ
TASを動作させるインフラストラクチャの定義
TAS用のインフラストラクチャの構築
TASおよびインフラストラクチャの保守手順の作成
TASが実行するテストスイートの保守手順の作成
リスクと軽減戦略
テストスイートの合計実行時間がテストサイクル で計画した実行時間よりも長い: この場合、次に予定されたテストサイクルが始まる前に、テストスイートを実行する十分な時間を確保することが重要である
テスト環境のインストールや構成に関する問題が存在する: 通常、TASにはテスト環境での自動テストケース実行に必要な事前条件を設定する効率的な方法が必要である
保守
基本ステップ
新しいバージョンのTASと古いバージョンのTASを比べ、変更点を評価する
新機能と回帰の両方についてTASをテストする
新しいバージョンのTASにテストスイートを適合させる必要があるか確認する
リスクと軽減戦略
更新したTASで実行するために、テストスイートの変更が必要: テストスイートに必要な変更を行い、TASに導入する前に テストする。
更新したTASに 適用 させるために、テストで使われているスタブ、ドライバ 、インターフェースに変更が必要: テストハーネス に必要な変更を行い、 TASに導入する前にテスト する。
更新したTASを組み込むためにインフラストラクチャに変更が必要: 変更が必要なインフラストラクチャコンポーネントを評価し、変更を行い、更新した TASを使用してテスト する。
更新したTASに欠陥や性能の問題 がある: リスク とメリットの分析を行う。見つかった問題によってTASの更新が不可能になる場合は、更新を行わない、あるいは次のバージョンの TASまで待機すべきである。
練習問題
Question #20 (3 point)
Question #21 (3 point)
【出典元】
ISTQBテスト技術者資格制度
Advanced Level シラバス
テスト自動化エンジニア
Version2016.J01
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