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Bluetooth の干渉について

https://www.bluetooth.com/ja-jp/specifications/protocol-specifications/

 Bluetooth の干渉は、意外に多く起きているにも関わらず、何故か大きな問題となっていない。Wikipedia にも「…問題が起こることもある。」という表記で、まるで問題は稀で考慮する必要がないような扱いですが、私のここ八年程の Bluetooth 機器の不具合は、この電波干渉であったことが分かったので、NOTE に記しておきます。

それは、遡ること八年程前になりますが、私が Bluetooth Keyboard を使い始めてから、スターバックスなどで、せっせっ、せっせっと Keyboard を叩いているとほぼ毎日、キーのオートリピートが勝手に入って、「せっせっ、せっせせせせせせせせせ…」と止まらなくなる現象が起きていました。当時は原因がわからず、Keyboard の電源の入れ直しや、Bluetooth Driver の再起動を行っていましたが、これは 2.4[GHz] 帯の Wi-Fi との電波干渉が原因でした。当時はまだ、Note PC のメーカー純正 Keyboard でも Bluetooth のものがありましたから、設計者サイドでも認識していなかったのだと思われます。私もこの純正 Keyboard を使用していました。当時不思議に思ったのは、この Note PC の後継機にあたる新モデルでは Bluetooth Keyboard が採用されておらず、ポコピン(Contact Probe)による USB 接続になっていた点です。また、私も Keyboard に限らず、Mouse も Bluetooth に買い換えていきましたが、Bleutooth 一色とならず、Bluetooth を採用しない Keyboard と Mouse が無くならない。実際、私は Mouse でも Wi-Fi 電波との干渉が起こっていて、苛々させられていました。(Bluetooth Driver の Option を注意深く調べてみると、Wi-Fi との干渉を回避する Option もあるのですが、余り効果はありませんでした)

Bluetooth と 2.4[GHz] 帯 Wi-Fi の電波干渉回避技術については、下記 Silex Technology の AFH と PTA の解説に解りやすく書かれてあります。

http://www.silex.jp/blog/wireless/2013/02/bluetooth5.html

結論から言うと、

Bluetooth 機器を使用する際は、Wi-Fi は 5[GHz] 帯を使用する。

私がこれに気付いたのは、Raspberry PI3B で、Wi-Fi と Bluetooth のブリッジを構築していた時の事です。片方の機器と RPI の接続には、Wi-Fi によるTCP/IP 接続という制約があり、もう片方の機器と RPI の接続をどうしようか試行錯誤していました。USB による有線接続か(結果、こちらになりましたが)、或いは、もうひとつのパスとして Bluetooth による TCP/IP 接続が考えられました。片方づつは上手くいきました。しかし、両方同時に接続すると不安定になり切れてしまうのです。しばらく悩み、USB による有線接続を採用することにしましたが、謎は解けませんでした。

そんな時、しばらくして Raspberry PI3B+ が発売になりました。これはご存知の通り、CPU や USB の高速化だけでなく、5[GHz] 帯の Wi-Fi にも対応する仕様となっていました。何気に SBC ユニットを RPI3B から RPI3B+ にリプレースし、ちょっと Bluetooth で音楽を聴いてみました。すると、妙にクリアな音質で「Raspberry PI3B って Bluetooth 接続してもぶちぶちと音が途切れてあんまり良くなかった」のです。

このようなわけで、Bluetooth と 2.4[GHz] 帯の Wi-Fi は容易に干渉するという事を経験から知ることができたわけですが、これからは、5[GHz] 帯の Wi-Fi が普通となりますから、きっと Bluetooth も電波干渉がなくなり快適に使えるようになることでしょう。

最後に

ところで最近、iBeacon 機器を利用するようになりました。それは気象計(温度・湿度・気圧・そして BLE の強度)なのですが、node.js から利用するサンプルプログラムがあり、bleacon.startScanning() をコールすることで beacon 待受状態になるものでした。中々、iBeacon 便利かも知れないと一日中 beacon を受信していると、Bluetooth Speaker からの音がぶちぶちと途切れるではありませんかっ! iBeacon、beacon と言うからには受信に徹しているのかと思いきや、単に間欠接続しているだけではないかという疑いが浮上してきました。取り敢えず、bleacon.startScanning() は stopScanning()でその都度停止するように変更し、音質は守られました。Bluetooth の電波干渉問題は、これからも続くようです。

To be continued



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