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読書記録 #2020年4月刊応援 5月分
緊急事態宣言が解除されたものの、いまだ警戒を怠ってはならず、外出自粛が求められている。
先月に引き続き、書店での新刊の売り上げは全体として落ち込んでしまったと聞く。この時期に本を出した作家は嘆きたくもなるだろう。危機的状況であったことは、4月分の読書記録で言及した。
書店が休業し、通販も渋滞し、本がとても売れづらかった。そんな状況の中、2020年春刊行の本をTwitter等で紹介し応援する企画によって、4月7日に『姉上は麗しの名医』を刊行した私も、精神的にずいぶん救われた。
私も誰かの力になりたい。私のツイートが、本と新たな読者さんとのご縁を結ぶことが1度でもできていたなら、それは本当に光栄なことだ。
5月につぶやいた応援ツイートまとめ。3月刊行分からリンクを貼っていくので、気になる本があったらチェックしてください。
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#2020年実質3月刊だから応援
— 馳月基矢 (@hasetsukimotoya) May 29, 2020
騎月孝弘さん『彩堂かすみの謎解きフィルム』読了。
地方都市にある小さな映画館「名画座オリオン」。支配人であるかすみは映画マニアで、スイッチが入ると途端に饒舌になる。彼女に拾われる格好で、主人公の呼人は名画座で働くこととなり、映画の魅力に目覚めていく。→ pic.twitter.com/foSPbsesKs
#2020年3月刊応援
— 馳月基矢 (@hasetsukimotoya) May 3, 2020
二宮敦人さん『裏世界旅行』読了。
人間の深層心理が投影された「裏世界」、あるいは「心実」の世界というような表現も、作中では為される。
月子は眠る度、必ずひと連なりの夢の世界を旅することができる。人間は自分しか存在しないはずの世界に、ある時、見知らぬ男が現れた。→ pic.twitter.com/DiClVofDVv
#2020年3月刊応援
— 馳月基矢 (@hasetsukimotoya) May 17, 2020
二宮敦人さん『小指物語』読了。
「俗物君」は、飛び降りようとしたビルの屋上で「小指」と出会った。小指もまた自殺を考え、自殺について考えていた。俗物君は小指の「自殺屋」の仕事を手伝うこととなる。不思議で異常で美しい自殺のあり方、自殺者の死に様を描く短編連作。→ pic.twitter.com/PONIQqRDDE
#2020年3月刊応援
— 馳月基矢 (@hasetsukimotoya) May 18, 2020
田井ノエルさん『おちこぼれ退魔師の処方箋 常夜ノ國ノ薬師』読了。
退魔師の家系に生まれながら、魔者を退けるのではなく、魔者を癒やす力を持った咲楽。一族から見放された咲楽は、偶然出会った「案内人」に導かれ、魔者の住む世界、常夜へと渡る。そして「鴉」の商品となるが。→ pic.twitter.com/2ht25TDNSc
#2020年3月刊応援
— 馳月基矢 (@hasetsukimotoya) May 19, 2020
烏丸紫明さん『晴明さんちの不憫な大家2』読了。
祖父の遺産「安倍晴明が遺した千の道具」を受け継いでしまった不憫属性の青年、吉祥真備。失業中の彼は、晴明の式神である太常にこき使われ、いじらしいあやかしの華や朔に助けられながら、幽世の屋敷や道具の管理に勤しんでいる。→ pic.twitter.com/MLWqka1gt0
#2020年3月刊応援
— 馳月基矢 (@hasetsukimotoya) May 30, 2020
櫻井千姫さん『365日、君にキセキの弥生桜を』読了。
就職活動の最終面接で「自分がない人間だ」と突き付けられた帰り道、電車で居眠りをした唯が目覚めると、そこは異世界の町「弥生桜」だった。もとの世界に帰るには、「居場所を持つ力」を得て、1年後に来る電車に乗るしかない。→ pic.twitter.com/Ho991OS1kN
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#2020年4月刊応援
— 馳月基矢 (@hasetsukimotoya) May 1, 2020
あいはらしゅうさん『迷宮教室 出口のない悪魔小学校』読了。
目を覚ますと、教室の中に閉じ込められていた。教師の姿をした仮面の女が、ヒカルたちをおびやかし、追い詰める。次々と出される難問に答え、先へ進まなければ、カゲアクマにされてしまう。いや、答えたとしても……?→ pic.twitter.com/CjBQmCX3mq
#2020年4月刊応援
— 馳月基矢 (@hasetsukimotoya) May 2, 2020
遠藤まりさん『賽の河原宿・鬼女将日記 この世の果てで、おもてなし』読了。
三途の川のほとりにある宿場町は、死者達がひととき過ごし、未練を晴らすための場所。ひょんなことから「たまゆら荘」の主人・時雨と出会った凛は、宿の女将となり、経営再建を目指すことになる。→ pic.twitter.com/VkFnMsGG3R
#2020年4月刊応援
— 馳月基矢 (@hasetsukimotoya) May 4, 2020
甘雪こおりさん『人狼サバイバル 絶望街区! 生存率1%の人狼ゲーム』読了。
めちゃくちゃ好みの児童文学! 村人に交じって嘘をつくあの人狼ゲームに少年少女が挑む。しかも人っ子ひとりいないパラレルワールド的な町に閉じ込められ、昼はリアルサイズの集合ゲームを課せられる。→ pic.twitter.com/pTEO5rg0AD
#2020年4月刊応援
— 馳月基矢 (@hasetsukimotoya) May 5, 2020
折原みとさん『きみと100年分の恋をしよう はじめて恋が生まれた日』読了。
中学2年生、転校生の天音には秘密がある。去年、小児脳腫瘍の手術を受けたのだ。腫瘍は全てを取り去ることができず、3年後には生きていないかもしれない。だから1日1日を精いっぱい生きようと決めた。→ pic.twitter.com/5dt1ls36oh
#2020年4月刊応援
— 馳月基矢 (@hasetsukimotoya) May 6, 2020
馳星周さん『暗手』読了。
イタリアを舞台に、殺し以外なら何でも請け負う「暗手」の暗躍と苦悩が描かれる。彼はサッカー賭博を牛耳る中国系マフィアの依頼で、セリエAでプレーするGK大森に取り入る。大森に八百長をさせるのだ。大森はかつて野球選手だった頃の暗手と似ていた。→ pic.twitter.com/hr3jbZKwSq
#2020年4月刊応援
— 馳月基矢 (@hasetsukimotoya) May 7, 2020
村山早紀さん『魔女たちは眠りを守る』読了。
長崎に似たその「古い港町」には魔女がいる。寂れた倉庫街から迷い込んだ先、三日月通りには魔女が住み、カフェバー「魔女の家」をふらりと訪ねる人間もなくはない。
長く生きる魔女の目を通して、儚く強い人間の世界が描かれる。→ pic.twitter.com/vffsYCg24g
#2020年4月刊応援
— 馳月基矢 (@hasetsukimotoya) May 7, 2020
『刀剣画報 天下五剣と日本の名刀』読了。
特集は天下五剣をメインに、反りの変遷がわかるグラビア、名物三作や堀川国広、島原の乱のコーナーなど、写真たっぷりのフルカラー。
200年程の行方不明期間がある数珠丸を筆頭に、天下五剣も意外と履歴不詳なんだなとか、→ pic.twitter.com/UdU1QE4SS8
#2020年4月刊応援
— 馳月基矢 (@hasetsukimotoya) May 8, 2020
神戸遥真さん『恋とポテトと夏休み』読了。
受験の失敗を引きずって、いいリズムをつかめないまま高1の夏休みを迎えてしまった優芽。ひょんなきっかけでハンバーガー店のアルバイトを始めることになり、退屈で窮屈だった毎日が変わっていく。
最初は挨拶ひとつうまくできず、→ pic.twitter.com/WoY6XmIrn4
#2020年4月刊応援
— 馳月基矢 (@hasetsukimotoya) May 9, 2020
瀬那和章さん『父親と名乗るおっさん2人と私が暮らした3ヶ月について』読了。
スナックで人気者だった、人に愛される才能を持っていた、生活態度がだらしなくて男に甘えることが上手でいつも媚びるように笑っていた、お母さんが死んだ。1人になった由奈の前におっさん2人が現れる。→ pic.twitter.com/BesRI95MRY
#2020年4月刊応援
— 馳月基矢 (@hasetsukimotoya) May 10, 2020
堀川アサコさん『幻想蒸気船』読了。
この世とあの世の境目にある、人と妖怪が共に住む奇妙島は、鎖国を解かず江戸時代の文化を保ったまま現代に至る。武士のいない社会だが、近頃何やら不穏な様子。
ツムギは突然、死んだ両親が奇妙島出身だと告げられ、騒動に巻き込まれていく。→ pic.twitter.com/feMHNLTPsa
#2020年4月刊応援
— 馳月基矢 (@hasetsukimotoya) May 11, 2020
麻沢奏さん『放課後図書室』読了。
果歩は放課後、図書委員の仕事をすることになった。ひとけがなくて仕事もない静かな時間、一緒に過ごすのは、3年前に「付き合っていた」かもしれない早瀬君。
クールで無口でつかみどころがない早瀬君が、放課後の図書室ではしゃべってくれる。→ pic.twitter.com/y35YZTZ4Zf
#2020年4月刊応援
— 馳月基矢 (@hasetsukimotoya) May 15, 2020
野﨑まどさん『TITAN』読了。
西暦2200年代、人間社会はAIであるタイタンによって支えられ、「仕事」さえ歴史上の概念と成り果てた。仕事を行うのはタイタン。ただし、ごく一部の人間は就労する。主人公、内匠は趣味の心理学研究の実績を買われ、就労することになってしまった。→ pic.twitter.com/SlQc7LoBwx
#2020年4月刊応援
— 馳月基矢 (@hasetsukimotoya) May 16, 2020
彩蓮景国記シリーズ第3巻、レビューいきまーす。
天命の巫女は翠花に捧ぐ 彩蓮景国記 朝田小夏:文庫 | KADOKAWA https://t.co/JlAXzWbp0x @kadokawa_prから
#2020年4月刊応援
— 馳月基矢 (@hasetsukimotoya) May 20, 2020
佐月詩さん『おばあちゃんは冒険者』読了。
相田るり子、享年81。異世界に転生して冒険者「死涙のルリコ」となる。本作の語り部は彼女である(※ですます調)
一緒に転生した青年、伊川翔はざっくり言ってチートな特典持ちで、しかもレベルアップの努力を惜しまない。普通に強い。→ pic.twitter.com/wiPaNQ21DM
#2020年4月刊応援
— 馳月基矢 (@hasetsukimotoya) May 25, 2020
藤のようさん『せんせいのお人形 3』、改めて3巻まとめて読了。
スミカはまともな家庭で暮らしたことがなかった。生活習慣は何一つ身に付いていなかった。服を着替えること、食器や箸を使うこと、挨拶をすること、家の中で安らぐこと。そんなスミカを、昭明は預かって教育する。→ pic.twitter.com/NlXu6Z6idS
#2020年4月刊応援
— 馳月基矢 (@hasetsukimotoya) May 26, 2020
とびらのさん『ずたぼろ令嬢は姉の元婚約者に溺愛される』読了。
貧乏貴族の次女でありながら奴隷のような扱いを受けて育ったマリーは、事故死した姉の代わりに、身売り同然で姉の元婚約者のもとへ送られる。お相手となるのは公爵令息にして商人、異国の血を引く美男子だった。→ pic.twitter.com/pukeHyFGFu
#2020年4月刊応援
— 馳月基矢 (@hasetsukimotoya) May 27, 2020
喜田喜久さん『化学探偵Mr. キュリー9』読了。
四宮大学の「なんでも相談窓口」には学生の些細な悩みから学内治安に関わるトラブルまで、何でも集まる。担当者である庶務課所属の七瀬舞衣は、理学部化学科の沖野春彦准教授を頼りながら(巻き込みながら?)問題に向き合っていく。→ pic.twitter.com/GUSg3IuFWz
#2020年4月刊応援
— 馳月基矢 (@hasetsukimotoya) May 30, 2020
桐山徹也さん『ループ・ループ・ループ』読了。
高校2年の11月24日、何でもないかに思える1日を繰り返していることに、郁郎は気付いた。混乱しつつも、ある行動を起こしたことで、ループを知る仲間が増える。
なぜループが起こるのか。鍵を握るのは、1年前に起きた2つの「事件」。→ pic.twitter.com/tURqjMYo6h
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#2020年5月刊応援
— 馳月基矢 (@hasetsukimotoya) May 12, 2020
遠坂カナレさん『上野発、冥土行き 寝台特急大河~食堂車で最期の夜を~』読了。
母に捨てられ、大叔父に育てられた未来来。ミラクルと読む名前のせいもあっていじめられて不登校となり、大叔父の定食屋を手伝うだけの日々だったが、死神アレクセイから特別な食堂車を任される。→ pic.twitter.com/qynkBFrV1w
#2020年5月刊応援
— 馳月基矢 (@hasetsukimotoya) May 13, 2020
桐衣朝子さん/キリエさん『僕は人を殺したかもしれないが、それでも君のために描く』読了。
強迫性障害に苦しむ駆け出しの漫画家は、少年時代に弟を亡くし、後悔を抱え続けている。
300ページに満たない作品とは思えないほど濃密で、それでいて瑞々しくしなやかな、人生の物語。→ pic.twitter.com/mL2RwUU1bJ
#2020年5月刊応援
— 馳月基矢 (@hasetsukimotoya) May 14, 2020
宮ヶ瀬水さん『推理小説のようにはいかない ミュージック・クルーズの殺人』読了。
室内楽サークルの女子大生コンビが、乗り合わせたクルーズ船で起こる殺人事件に挑む。なぜかトラブルを引き寄せてしまう「彼女」が目撃し体験する真相は? 「彼女」に付きまとう不運の正体は?→ pic.twitter.com/3Yjik2Mrpg
#2020年5月刊応援
— 馳月基矢 (@hasetsukimotoya) May 16, 2020
中岡潤一郎さん『天正大戦乱 信長覇王伝 西国燃ゆ!』読了。
ifの戦国時代、信長の架空の覇道を描くシミュレーション。もし信玄が病死していなかったら? もし秀吉が信長の傍らにいなかったら? もし守りの毛利が攻めに転じたら? もし信長自ら毛利攻めに繰り出していたら?→ pic.twitter.com/DRoGemfRlF
#2020年5月刊応援
— 馳月基矢 (@hasetsukimotoya) May 21, 2020
望月くらげさん『小料理屋いろりのお味見レシピ ひと匙の恋としみしみ肉豆腐』読了。
京都・松ヶ崎の小料理屋「囲炉裏」で、食べることが大好きな味見係の女子大生の真緒と、どの一皿も何かひと味足りない料理人の神代が、理想の味を求めて奮闘する。失いたくない祖父母の味を。→ pic.twitter.com/LOozv38RgQ
#2020年5月刊応援
— 馳月基矢 (@hasetsukimotoya) May 22, 2020
奏舞音さん『公爵令嬢ティアレシアの復讐~悪魔に心、捧げます~』読了。
陰謀によって刑死した16歳の女王の憎悪に燃える魂は、悪魔を惹き付けた。女王は悪魔と契約し転生する。復讐劇は16年後に幕を上げた。悪魔を従者とする公爵令嬢が革命を扇動する。本作はその第2巻。→ pic.twitter.com/6gYcVdbhPp
#2020年5月刊応援
— 馳月基矢 (@hasetsukimotoya) May 23, 2020
鷹樹烏介さん『警視庁特任捜査官 グール』読了。
警察では手が出せず、法によっては裁けない巨悪を相手取る超法規的組織「互助会」。そこに属するのは、殉職を装って「死人」になった元警官達。彼らは潜入捜査、戦闘、ハッキングなど各々の特殊技能を駆使して標的を闇に葬る。→ pic.twitter.com/bRn3k2uG7b
#2020年5月刊応援
— 馳月基矢 (@hasetsukimotoya) May 24, 2020
猫屋ちゃきさん『拝み屋つづら怪奇録』読了。
身近に不審な事故が頻発したことがきっかけで、紗雪は拝み屋を訪れる。津々良という和装美男子の拝み屋は霊能力的な処置を施すのではなく、ただ「人間性」というヒントを与えて紗雪を屋敷に居候させる。
ゆったりとした暮らしの中で→ pic.twitter.com/Juj54eBAKl
#2020年5月刊応援
— 馳月基矢 (@hasetsukimotoya) May 28, 2020
丹羽夏子さん『男装の女騎士は職務を全うしたい! 俺様王子とおてんば令嬢の訳アリ婚』読了。
猛将と呼ばれる女騎士ユディトと複雑な生い立ちの王子アルヴィンは女王に命じられ、婚約することになる。初めは互いに反発し、決闘騒ぎまで起こす2人だが、少しずつ変化して……。→ pic.twitter.com/jD4KRyptJV
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この2ヶ月、読みまくった。ものすごくたくさんのことを学んだ。つながったご縁もたくさんある。
吊り橋効果、みたいなものもあると思うが、#2020年4月刊応援を通じて得たものは、きっと一生忘れられない。
仕事がぼちぼち戻ってきた。インプット期間はそろそろ終了。走り出したいと思います。
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今の気分は
BUMP OF CHICKEN「Smile」
フリーランスの物書きです。いまだ修業中の身。レベルアップしながら末永く活動していきたいと考えています。皆さまのご支援とご声援を賜ることができれば幸いです。