佃隆「姿勢をよくすると、人生がきらめく! 身体と心を整える「姿勢の魔法」シャキーン!の奇跡」(2018年)


本書は基本的に前作「姿勢の魔法」の続編またはその補完本とみなせるので、まずはそちらを読んで共感できた方、または「天地人ポーズ」や「姿勢シャキーン!」などのキーワードを理解している方、というのが大前提になるかと思います。

さて、前作と同様、今回も新しい気付きを得られました。著者は「姿勢」をテーマに扱っていますが、おじぎ、ラジオ体操、授乳など、あくまで日常生活に基づいた、多岐にわたる具体的なシーンを取り上げていますので、200ページ未満の短い文章の中のどこかしらで、必ず「あっ、これすごい!」と引っかかる部分があると思います。今回、私の場合、それは110ページの、足裏の地面への密着の仕方、いわゆる「3点支点アーチ」でした。

「3点アーチ」も「浮き指」という現象(症状?)も知識としては知っていましたが、今回この本を読んで改めて、やっと、自分の身体の問題として(すぐバランスを崩してグラつく、足の指先が異常に冷えるなど)認識できたのです。サラッと書かれてある部分なのですが、「日本あしづかみ協会」という言葉に衝撃を受けました。地面を足でつかむ。そうか、そんなイメージであるべきなのか。指先が浮いてたら、そんなん、できるわけないわな。

早速昨日から実践してみたところ、最初はあまりの違和感に地面に足の指を付けていることが気持ち悪くてやけにソワソワしてしまったくらいです。おそらく多くの人がこうやって普通に生活しているというのに! でも私の場合、40年間もこうやって指を浮かせて生きてきてしまったのですから、それも当然かもしれません。ちなみに、今日は昨日よりは違和感なく、しっかりと地面に指先を付けていられます。ああ、これがまさに「地に足が着く」状態なのでは……。


本書はこんな風に、姿勢を通して、(大げさに言えば)自分の今までの人生を振り返れる内容となっています。一つ一つのコラムは短いですし、そこまで深い掘り下げはありませんが、新書ですし、それが目的でもないでしょう。あくまで一般の方に向けて、理屈はともかくどうすればよいか、という実践方法だけをわかりやすく書いています。私のようにどこか一つの身体の部位でも「引っかかって」改善されれば、それこそ人生がきらめくのではないでしょうか? 

佃先生、「日本あしづかみ協会」、私も加入したいです!


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