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はじめまして、お久しぶりですね。演劇!!

遅くなりましたが、あけましておめでとうございます!今年も長谷川あひるをよろしくお願いいたします!

note一発目は演劇の話。

1月10日まで演出助手として演劇をつくる現場に参加させて頂きました。このご時世賛否両論あることかとは思いますが。

今回は、色んな気持ちがありすぎて、ごめんなさい、すんごい長いです!研修レポートだと思ってください。

ひとまず無事終演しました

2020年12月頃から演出助手として参加していました劇団 こちらスーパーうさぎ帝国第28回公演「アイネ・クライネ・ノスタルジック」がおわりました。ひとまず。

ご来場下さった皆様、誠にありがとうございました!

(これは稽古場のお写真^^*)

緊急事態宣言下での公演、本当に幕が開くのか、最後までできるのか、1公演1公演これが最後かもという緊張感の中何とか全公演予定通りの上演ができました。

7日の緊急事態宣言発令時の会見を劇場ロビーで劇団員さん、スタッフさん達と見守ったのが強く印象に残っています。

何とか、今のところは誰からも体調不良など出ずに、無事、終演することが出来ました。

本当に奇跡。
演劇の神様ありがとう。

そして公演に関わってくださった全ての皆様に感謝!!
この素敵な作品がお客様に届けられたのはすんごく色んな人の力が合わさって出来たことなんだなということを痛感しました。
ペーペーの演出助手の私が言うことじゃないかもしれないですが。この作品を届けたかったひとりとして書きます、本当に感謝です。
お客様に生で見ていただけたことがとても嬉しくてありがたい事だなと思います。

まだまだ予断を許さない状況が続きますがとりあえず最後までできて本当によかった、よかったです。2週間後、何事もなく終わりますように。

こちうさはギリギリのところで上演がかなったわけですが、舞台の中止という判断をされた劇団さんもきっとあるわけで。心苦しいです。きっと私たちと同じように色んな人が関わって、稽古をして、準備をして、いいもの作ろうとして。それでもお客様に届けられない作品があって。
やるせない。
少しでも早くこの状況から抜け出せる日が来ることを祈るばかりです。

こちらスーパーうさぎ帝国 とは

こちらスーパーうさぎ帝国について、ちょっとだけ書いておきます。とはいえ、気になった方は公式サイトなどを見てもらえればどんな活動をしているのかわかると思いますので貼っておきます。

公式サイト https://www.kochiusa.com/

劇団本公演の他にスカッとジャパンに出ていたり毎週日曜日夜10時からYouTubeライブ配信をしていたりします。このライブ配信は私もチャットで参加してることも多いので一緒にぜひ参加しましょうー!

Twitterやインスタ、YouTubeもありますのでぜひぜひ。
こちうさ で検索!!
…なんだか宣伝になってしまった。

こちうさは2018年の 僕はこたつで丸くなる を観たのが初観劇でした。
ゼロコのぐりさんが過去に参加していた劇団ということで興味を持って見に行ったのがきっかけ。元々観劇が趣味だったので、劇なら見に行こ〜って感じ。

と、まあそんな感じで行っただけなんですが初めて見た時から本当に衝撃的な面白さで…!笑って笑って泣ける、っていう感情のジェットコースターみたいな感覚が私は大好きで。そしてただのコメディで終わらずお話としても深みがあって。見終わったあとぐりさんに、出会わせてくれてありがとうございます!!ってお礼言ったの覚えています笑
そこからこちうさワールドにハマって早3年ほど…。

まさか演出助手をやれることがあるなんてという信じられない気持ちでしたが、募集があり、今回参加させていただくことになりました。
ずっとファンだった劇団の作品作りに携わることができて感慨深い、忘れられない日々になりました。

初の挑戦。演出助手。

演出助手ってなんでしょう。

まあ、読んで字のごとく、演出さんの助手です。

小道具リストをつくったり、稽古の時台本を見ながら抜けてしまったセリフをだしたりだとか。その他色々。

正直初めてのことばかりで右往左往していて、助手ができたー!という感じはしないのです(むしろお世話になりっぱなしでした)が、とても勉強になった1ヶ月でした。なんというか、あれです、研修生?教育実習生?みたいな感じです。

こちらスーパーうさぎ帝国の演出、すごいひと。

演出は劇団主宰の白柳力さん。
しらやなぎつとむさんと読みます。

普通に生活してたら出会わないレベルの面白い方でした。
息をするように面白いこと言ってました。
当たり前かもしれないけど面白い作品のつくり手はやっぱり面白いんだなと思ったりしました。

そして、演出、って、すんごい色んなことを決める人でした。キャスト、音楽、道具、照明、衣装、もちろんセリフの言い方とか間とか雰囲気とか動きとか。オープニング、エンディングとか。白柳さんは主宰と脚本と演出とキャストをやっているから尚更かもしれません。色んなことをバシバシ決めて行って目まぐるしい勢いで作品が出来ていく感覚でした。

そしてそれについていける役者さん、スタッフさんももちろん凄い。

時間が経つにつれて稽古初めにはまだ未完成だった脚本も出来上がり、それまで断片的だったものがピタッとひとつの作品にまとまって。
最初に完成を見た時の感想は

なんて、ロマンチックな、繊細な、お話を書くんだろう
って。とても感動したのです。

いつもふざけているように見えて、面白いことばっか言ってて、さっきまで、ツッコミとかボケとか稽古してて、それで、こんな、ロマンチックなお話を書くんですか??と。コメディだった脚本がひとつの演劇作品に仕上がっていって。ほんとにそれが綺麗で。素敵で。
すごーーーいって。なりました。
脚本ができた時の感動。とても印象に残ってます

アイネ・クライネ・ノスタルジック

⚠ここからは、ちょっとネタバレ注意です!⚠

第28回公演のアイネクライネノスタルジックは、懐古、をテーマにしたお話でした。

ある夫婦のみた夢。その夢、実は前世の記憶なんじゃない?という所からその夢の謎を解き明かしていく。というストーリーです。

初めてのことなのに何故か懐かしく感じる。
そういうことってございませんか!?
その感覚をとってもロマンチックに解釈したお話。そんな感じ。

全公演、観ました。観させて頂きました。
千秋楽までちゃんと面白かったです。凄い。

稽古含め通しをこんなに沢山観れたのは私だけだったんじゃないでしょうか。ありがたい。こちうさファンにとってこんなに幸せなことがあるでしょうか。

毎回席を用意して頂いた制作さんにも感謝です。ほんとに。

印象に残ったシーン

やっぱり、オープニングとエンディングは何度見ても素敵です。気持ちいいです。音楽の選曲から動きの綺麗さとか照明の綺麗さとか全部が合わさって本当に素敵なシーン。場当たりで、それが出来上がる過程を見せていただけたことも貴重な体験になりました。

何度も観て気づいたこともありました。何度も観てようやくかいって感じでもありますが。私の好きなシーンはここでした。

劇中で彩ちゃんという女の子が死んでしまうという出来事が起こります。

その死の描き方がとても優しくて愛のある描き方だなぁということに気づいてすごく感動したのでした。

死、ってセンシティブに描こうと思えばどれだけでも刺激的に描けたはずなんですよね、観客をドキッとさせるような、それか、お客さんが悲しくて泣いちゃうような、そんなシーンにすることだって出来たはず、だと思うんです。

でもこちうさの劇ではそうは描かなくて。六道輪廻というその子のためのおまじないを「飾る」、という行為だけで死を表現したんだなぁって。それがすごく優しくて印象に残っています。こんなに愛のある死の描き方ができるんだなって思いました。 じんわりと染みてくるような寂しさみたいな、切なさみたいな。
あと、もうひとつ気づいたのは、
「いつかきっと全部消えてなくなるから見えなくなる前に愛してくれ」
という歌詞が彩ちゃんと追いかけっこをしてるシーンとピッタリ重なるんですよね。めちゃくちゃ素敵。切ない。

思えば稽古中も彩ちゃんが死んだことを話す唯一のセリフに、白柳さんはものすごく気を使っていたなと思い出しました。こちうさの優しい雰囲気はこういう繊細な所から作られているんだなと、少しだけ秘密が分かったようなきがしました。
色んなところに感動したけどここにこちうさの魅力が詰まってるんじゃないかなと思ったりしました。

役者さん、スタッフさん

劇に登場するキャラクターも、みんな魅力的で。
稽古初日には台本の中だけにいた登場人物たちを、立体的にこの世に存在させる役者さん、って凄い。
稽古の中で魅力的な人々が誕生していく様は見ていて面白かったです。
そして、役者さんは人と仲良くなることが上手な方が多いな、と思いました。周りの人と円滑にコミュニケーションをとることも仕事のひとつのような感じがしました。これは、どの仕事でも同じか。でも毎日通う職場と違って毎回違う人たちと仕事をするって凄いことだなあと。そんなことを考えたりしました。

技術スタッフさん、白柳さんの要望を次々に形にしていくプロフェッショナル。とてもかっこいい方々。役者さんたちとは少し違った雰囲気の「仕事人」という感じでした。
そしてそれの総指揮感が舞台監督さん。頼もしさオーラがすごい。小屋入りしてからは特に、テキパキと現場を回すすごい人。
色ーーーんな力が合わさって公演が出来上がるんだなということがよく分かりました。

そしてそして制作チーム!
私も本番期間は少し手伝わせていただきました。
グッズ販売やらチケット管理やらやることがたくさん!以前から少し制作はやったことがあるのですがこうしてみっちり関わってみると今まで見えなかった大変さがあって勉強になりました。
ファン仲間のAYAさんとも一緒にできてびっくりでした!笑 制作チーム、ご一緒させて貰えて和気あいあい楽しかったです!またどこかでお会い出来ますように!

劇団員のみなさん!!

今回白柳さん以外で劇団員として参加していたのは釜野さん、免出さんのお2人でした。
大変お世話になりました!! !
そして本番期間制作でお世話になりました、稲葉さん、加藤さん。制作のこと、教えていただきありがとうございました。

皆様にほんとに親切にしていただいて、、何も出来なくて申し訳ない、、って気持ちもありますが劇団員さんがどれだけ大変かわかっただけでもいい体験になったと思います。今まで考えたこともなかったけど、あれもこれも、劇団員さんがやるんだな…!とびっくりしました。

ご協力頂いた職場の皆様へ。感謝の意。

公演期間中は、動物園のお仕事をお休みさせて頂きました。
本番の間はもちろん連休になってしまうので、同じコーナーで働いている皆様にお願いをして、ワガママ言って休ませてもらいました。稽古期間の間も早出早上がりのシフトにさせてもらったり…。
本当に本当に感謝です。
コロナのこともあり東京に、そして劇場に行くことは不安な気持ちにさせてしまったかと思います。
それでも私のやりたいことを応援して許して下さった動物園の皆さんには感謝しかありません。
職場のみなさんはこれを読まないと思いますが、この経験を出来たのは絶対的に職場の理解あっての事なので、ここに感謝の意を表します。本当にご協力ありがとうございました。
今は念の為自宅待機中。
休みが明けたらまた精一杯がんばります!!

気づいたこと!

最後に、気づいたこと、学んだこと、書いておきます。研修レポート最終章。

今回、ありがたいことに稽古、仕込み、本番と公演の最初から最後までを経験することが出来ました。

学んだことも気づいたこともめちゃくちゃいっぱいあるのですが、何個か書いておきます!

1.笑いって技術だ!

こちらスーパーうさぎ帝国はコメディ作品を作る劇団です。まるでギャグ漫画のようなポップなお芝居。
稽古の過程で、どうしたら笑いが起きるのか、ということを意識してつくっている時間がたくさんありました。
今まで何の気なしに笑っていたけど、こういう間だから面白いんだ、とか、こう裏切るから面白いんだ、とか。
「面白い」には色んな技術が詰まってるんだなというのがすごく勉強になりました。

2.お客様を感動させるお仕事

演劇をつくる人っていうのは、演劇をつくることが仕事、なんじゃなくて、お客様を感動させるお仕事なんだなということがすごくよく分かった気がします。
初日の公演、客席の1番後ろで観劇しました。
いざ幕が開いてみるとお客様が笑ってくれたり泣いてくれたりしていて。演劇はお客様がいてはじめて完成する、という言葉にその時とても納得がいきました。
凄い仕事だなって。本当にそう思いました。上手く言えないけど。演劇がお客様に届いたことに感動しました。大道芸だってもちろんそうなんですが、お金を払って観てもらうっていうのは、こういうことなんだなっていうことを強く感じました。

3.人が好き!

これは、私の内面的な話になりますが、
私は、たぶん人見知りです。
人と話すの、苦手です。下手です。口数、少ないです。
でも。たぶん、すごく、人が好きです。ということに、気づいてしまいました。
この公演で色んな人と出会って、そう思いました。
もっと人と仲良くなるにはどうしたらいいんだろうってすごく考えた日々でした。これからの人生はもっともっと人と繋がれる人になりたいな!というこれからの目標!ができました。

4.演劇が好きだーー!!

最後に、これだけは言わせて欲しい。
やっぱり、演劇が、好きだーーー!!

以上!

おわりに

本当に、楽しくて、面白くて、刺激的な日々でした。

色んな人に支えられて無事演出助手もやり遂げられました。関わった全ての皆様!ありがとうございました!お世話になりました!!引き続き体調に気をつけます!

そしてここまで読んでくださった方!ありがとうございます!

そういえば、千穐楽、ふと思ったんです。

私、高校のとき演劇をやっていて、当時、とても迷ったけど、卒業とともに演劇をやめてしまいました。

ああ、あの時演劇を辞めた私も、そうか、もうすぐ3歳、だったなって。

もう一度、生まれ変われるかな。

はじめまして、お久しぶりですね、演劇!!

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