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FIELD OF VIEW

このバンドに限らず、「バンド名を冠した楽曲」って、意外と少ないですよね。でも、「FIELD OF VIEW」は無いことが意外だったというか。今回敢えて挑戦ということで、相当な意欲作だったことは間違いありません。

恐らくCDを買ったほとんどの人(僕もその一人です)が想像していたと思う、爽やかなサウンドではなく、ゴリゴリのロックテイストに初っぱなから驚かされました。きっと、年月を経て、十八番の爽やか路線ではなく、音楽の持つ強さを前面に押し出す楽曲で表そうとしたのかな、と思いました。
全ての楽器が手を休めることなく、常に動き回る曲調は、強い風が吹く中に生じた大きなうねりを想像しました。

浅岡さんのヴォーカルも相当高いテンションで、次々と畳み掛けてくるような歌い方に、最初から最後まで全力なのが伝わってきます。
それなのに、決して激しい曲調に振り回されることなく、丁寧に歌われていて、それでいて物足りなさを感じさせず、むしろ荒々しさも伴う絶妙なバランス。
浅岡さんのヴォーカルの技術力の高さはもちろんですが、一つ一つの音にイメージをしっかり乗せていく能力が高い方、言い換えれば、とても頭の良い方の歌い方、知的な歌い方をされているなーと、生意気ながら思いました。
もちろん他の曲も例外なく知性を感じる音楽の作り方をされていますが、今回の新曲5曲の中ではこの曲のコントロールの仕方が特に秀逸だなと思ったのです。

もう1つ、この曲は色んな低音がかっこいいです。
イントロでうにゃうにゃ言いながらひっきりなしに動き回ってる低音、
曲中で全般的に激しく動き回るベースの響き、そして、
オクターブ幅のユニゾンのコーラス部分で聴こえるとてもシブい浅岡さんの低音(ヒント:Bメロ)。
この曲は低音に注目です。

変わるもの、変わらないもの、人の心も移ろいゆくものだけど、いつか世を去るときにハッピーだったと言える結末に向かって、やり残したまま動かない時計(夢の続き)はまた動き出しました。
そして、何度も同じパターンの続くコード進行(リフ)が、いつの時代になっても真っ直ぐに何度も音楽に向き合うFIELD OF VIEWと重なるような気がしました。過去も、これからも、歌い続けることで歴史を繋げていこう。という決意の表れのようにも感じました。

この曲はやはりバンド名が題名としてつけられているだけあって、様々な想いが込められている気がします。まとめる都合もあり、今回はこのくらいで留まってしまいましたが、触れられなかった部分について、また、僕とは違った観点で歌詞を読んでいる方がいらっしゃれば、コメント欄で教えていただければ視野が広がって楽しいです。ぜひ。

さて、これで曲がりなりにも4曲分書き上げましたので、残り1曲になりました。最後の曲も文章としてまとめるのが難しそうですが、なんとか形になるように頑張ります。

では、また明日!

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