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心のバランスを崩した時の話(その3)

とうとう言い訳も尽き、いよいよ職場に行かなければならない日が来ました。
表向きは体調不良だったので、特別なことはせず、出勤。長くお休みをいただいたお礼を同じ係の方に挨拶し、さあ、とにかく終業時刻まで気持ちを強く持っていかねば。と思っていると、始業のチャイムと共に上司からお呼ばれされました。やばい、こちらから挨拶に行く前に先手を取られた。

1番大事な時期に穴を開けたこと、どんな風に思われているのか。もう、僕の頭の中には謝罪の言葉しか浮かばず、緊張で歩く姿もぎこちなかったと思います。

いざ話し始めると、覚悟していたきつい言葉を投げ掛けられるでもなく、そんなに長く休んで本当に身体は大丈夫なのかと聞かれました。精神系の薬を飲み始めて、朝起きるのが辛いこともあり、いつまでも隠し通せないだろうと思い、実は・・と切り出すと、あぁ、やっぱり、と。

異動してきて半年に満たないけど色々業務を抱える僕のことは心配に思っていた、気になっていたのにフォローできなくてすまなかった。と言われ、まさか上司に頭を下げられるなんて思ってなかったし、この時僕のいた係は色々と立て続けに起こって、上司がとても頑張ってることは知っていたので、むしろこちらが申し訳なさでいっぱいになりました。

そして、
「辛いと思ったとき、それを周りに伝えるのもあなたの仕事だから、これからはできるだけ無理はしないようにね」
と言われたときは、さすがに瞳がうるんでしまった。この言葉は、僕が社会人として働いてきた中で心に響いた言葉のベスト3に入ると思う。自分にとっては、この先職場に出続けることにも不安があった中で、こういう言葉をかけていただけたことで、とても楽になりました。
辛いときに辛いと言うって当たり前のようでなかなかできないもの。この時から、僕も周りの人が辛いと思ったときに正直に言える環境にしていきたいと思うようになりました。そろそろ僕の歳では、おせっかいが過ぎるおじさんに思われてしまうかもしれないけど。

もうしばらくこのネタ続けますね。
その4に続く

では、また明日!

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