豊かさの更新に向けて〜序章〜

将来、副業とか投資をしないと、これからの不安定な時代で生きていけない。結構、耳にしてきた。漠然とした将来の不安から、固定給以外のお金の得方を。

そらそうだ。日本はずっと不景気って言われてるし、給料も三十年前からほとんど変わってない。アジアのナンバーワンの面影もなくなってきた。年金はもらえないと言われるし、家族ができたら子供の習い事や学費、色々必要になるだろう。

今の若い世代は、右肩上がりの社会を生きた経験がない。ずっと暗い情報が飛び交ってきた。だから固定給以外に、金銭的な豊かさを増やすためにも、投資や副業に飛びつかざるを得ないのかなと思う。

でもだ。本当にそこまでのリスクをおって、根拠のない情報をもとに、詐欺まがいの副業が溢れる中で、何でも飛びつくのは、やはり異常な状態だともいえる。
投資を生業にしてる、プロな方は別である。それで生計を立てれるなら、それに越したことはない。けどほとんどはリスクを背負って、失敗するか、周りの情報に踊らされて金銭的な不安を抱え続けることになる。
先日、投資トラブルで借金を背負い、自ら命を絶った女性の話がニュースに上がっていた。本当に他の生き方はなかったのか、逃げ道はなかったのか、私達は再考する必要がある。これは社会の豊かさを見直す、大事な問いかけだと思う。

このような金銭的な話は、貧困や収入の格差も影響している。福祉の分野から支援が必要なケースも多々あるが、今回はある一定の収入はあり、毎日の食事には困らないが、漠然とした不安が蔓延る方へ、どうしたら心もモノも豊かに生きることができるか、暮らし方を見つめ直すながーい対話の序章なのである。すぐに今の生活を変えて、暮らし方を変えるのは難しい。でも不安定な社会の中で、金銭的な豊かさが足りれば、人は心豊かに生きることができるのか、もしくは分断や孤独さを余計に深刻にしてないか、思考し、話し合うことで、生き方をアップデートできる。そして後は実践である。実際にやってみるしかない。

これまで、大学生活や社会人になってからも、お金以外の豊かさを体感してきた。食文化や相互扶助の関係性、地方の生き方、福祉的なケアなど、知らないだけで沢山身の回りには豊かさが溢れていることがわかった。そこまで外部にサービスを依存しなくても、生きていける方法も学んだ。あとは自分の生活に、どのように落とし込んで、金銭的な豊かさの比率を下げていくかだと思っている。
このプロセスを面白おかしく実験みたいに試していきたいのである。今は、家庭を持っていないし、働き始めてすぐの若造だが、関係性作りや暮らしの感度を上げていくことは明日からでもできる。

最初にも話したが、あくまでも序章である。豊かさなんて正解はない。だけど試してみたい。お金も好きだ。ないと不安だ。でもそれに代わる人間にとって、心にとって、豊かなものはなんだろうと日々摸索して、感じたこと、暮らしに取り入れたことを綴っていきたいと思う。




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