おばあちゃんとテンポイント
この前、Xにてテンポイントのお墓の写真がアップされていました。実は僕もテンポイントのお墓参りに行った事があります。
といっても20年くらい前の話しですけど、、、
今はお参りは出来ないみたいですね。
当時はまだ吉田牧場様も競走馬の生産も行っていて、空港の案内所ではテンポイントのお墓参りは可能ですが、馬の見学は不可との事でしたが、思い切って受付でテンポイントのお墓参りと引退したフジヤマケンザン号の見学をお願いをさせて頂いたところ快く了承してもらえました。
牧場の見学は初めてだったのですが(それどころか北海道も初めてでした)、天気も良く、牧場の芝もしっかりと手入れされていてとてよ心地よく、仕事に行き詰まりを感じていた当時の僕にもう少し頑張って見ようという気持ちにさせてくれました。
僕はテンポイントが現役の頃は知りません。後にネットで情報が気軽に取れる様になってテンポイントのレースを何回か見たくらいです。
それでも、僕にとってはテンポイントは特別な馬でした。
僕には大好きなおばあちゃんがいました。競馬がとても大好きなおばあちゃんで日曜日にはよくテレビの競馬中継を見ていました。大人になってから知った事ですが、僕には優しくて可愛がってくれて大好きなおばあちゃんでしたが、ギャンブルで家族には迷惑をかけていた様です。
おばあちゃんは僕の家族とは一緒に住んでおらず、近くのボロアパートに住んでいました。今では殆どみませんがトイレ、炊事場が共同のアパートです。
六畳一間のアパートでおばあちゃんと見る競馬中継が本当に大好きでした。
そんなおばあちゃんの部屋に新聞の切り抜きの馬の写真が貼ってありました。おばあちゃんは
「本当にキレイな馬だったよ。本当にキレイだった。でも最後は本当に可哀想だった」
とよく言っていました。
その馬がテンポイントでした。
ある程度物心がついてきて自分でテンポイントの事を調べれる様になってからテンポイントは僕にとっても特別な馬になりました。
テンポイントのお墓の前に立った時に「僕のおばあちゃんもあなたの事が大好きだったんですよ」と語りかけました。
なんだかとても懐かしい様な気持ちになったのを覚えています。僕もあと何年生きられるか分かりませんが、牧場様の状況が変わりまたお墓参りが出来る様になったら絶対に行きたいです。