外からの飾りは、所詮レプリカ(2017年2月16日のメルマガ)

★こんにちは、ハルヤンネです! ★

息子が自閉症と診断されたのが、1995年(22年前)。その時から、自閉症と向き合ってきました。すぐ私が自閉症とはなにか?を知らなければ、子育てはできないなと思ったからです。それは、目が見えないとなれば目が見えない世界とは、耳が聞こえないとなると耳が聞こえない世界を「親が理解しないと、子育ては難しい」というのと同じです。まずは、知識を入れました。そのあと講演会でお話を聞く、また、親や支援者が集うネットには入り情報を得ました。

すぐに実践したので、診断から4年後には、視覚的支援については、だいたい人に話せるくらいになっていました。1999年には神戸のクラスルームで一回目の講師を務めました。そこからは減ることなく、年間50回を超えるセミナーをしています。もう18年になるんですね。

おめめどうを始めたのは、2004年(13年前)です。その頃は、自閉症には「みとおし」と「えらぶ」と「おはなし」が必要だということがわかったくらいでした。療育から離れる決意をしたのが、息子が就学の年です(それ以上すると自分も本人も否定的になるために)。そこからは「ものを教える」ではなく「環境調整」を中心にやってきましたが、それだけでは足らないことがわかり、「選択活動」と「コミュニケーション」をしてきました。それを伝えたくて、おめめどうを始めました。

とはいえ、所詮そこまでどまりでした。その後、息子の思春期を経て、私は数々の経験をします。そして、2011年(6年前)から、ぱーっと霧が晴れるようにわかってきたことがあります

たとえば、何かを身につけさせたいと周囲は思いますよね。昨日も「自己管理をさせたい」という相談がやってきました。でもね、カレンダーもスケジュールもない状態だと、「身の回りのことをいつするのか」を判断することもできません。「@@しなさいよ」と言われても「手順もなく、うろ覚えのことをすると失敗する」となるとするのが嫌になる。「本人が選んでいない」ので暮らしにあるものが、自分の道具になっていない。となると、「自己管理したい」と思うでしょうか?

「@@したい」「&%しなきゃ」(あるいは、やめなきゃ)は、本人の内から生まれてくるものなのです。つまり、私たち大人は、子どもが「自己管理したい」と思うようにサポートするだけなのです。「@@させる」「&%しなさい」(やめなさい)が身につかないのは、そのせいです(外からの飾りは所詮レプリカ)。

それがわかってからは、本当に楽になりました。本人が全部自分で身につけていくのですから。この気づきを、おすそ分けしているのが、5年前からのおめめどうです。

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