「それならそうと言ってほしかった」(2012年8月24日のメルマガ)


★こんにちは、ハルヤンネです♪☆

ある成人の話。いつも利用するA施設に行くと、いつも利用する部屋が空いていなくて、ほかの棟へ。そのことを、「その場」で伝えてもらいました。そして、ちょっとその棟の人とトラブル。それから、部屋を前のところにあわてて戻したら、その後、大きなトラブルになりました。

その話を聞いて、「変更がわかっているときは、前もって伝えた方がいいですよ」とアドバイスをしました。以前その人には、同じようなことがありましたが、発達障害の勉強をしているB施設では、到着前に「部屋が変更します」の電話がかかり、前もって、本人に伝えることができました。そのときは、トラブルがありませんでした。

自閉症・発達障害の人は、変更に弱いと言いますが、それは、半分当たっています(同一保持という特性ですね)けど、半分は違っています。変更に弱いのではなく、変更が伝えられないのがつらいのです。「変更があれば、前もって伝える」これは、支援の鉄則(今は、鉄板というそうですが)。

ある高機能の少年が、同じようなことが起こって、あとで、こう言ってくれました。「それならそうと、言ってほしかった」。これは、けだし名言だと思います。

自分自身に振り返ってみましょう。みんながわかっている変更を、自分だけが知らされていない、それを、どう感じるでしょう。仲間外れにされているように感じるのではないでしょうか?自閉症・発達障害の人は、KY(空気が読めない)と言われていますが、表情や雰囲気は、健常者以上に、読みます(感じます)。それは、言語のテキストデーターが理解しにくいから、ほかの情報でキャッチしようとするからです。

もう一度言いますね。自閉症・発達障害の人は、変更に弱いのではありません。「変更を前もって伝えてもらえないことがつらい」のです。「仲間はずれにされているのが悲しい」のです。

そういう当たり前のことが、ただ、障害があるということだけで、ないがしろにされる。どうしてそうなるのか?一度、自分自身に問いかけてもらいたい。

そうじゃない福祉や教育現場、家庭が、ひとつでも増えていきますように。

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