手立てをせずみなさんが「こぼしている」(2022年7月7日のメルマガ)

★こんにちは、ハルヤンネです★七夕ですね〜。どんな願いを書きましょうか?

別棟生活のこの一年で、減薬にも取り組んでいます。お子さんに投薬をされている方も多いと思います。これ増やすのは簡単、でも、減らすのは、とても難しいん。また暴れたらとか、落ち着かなくなったらとか親の方も不安になる。

とはいえ、今後の金銭面を考えても、それから副作用が出てくることを考えても、薬はできるだけ減らしたい。それに、この国経済の行先では、合う薬がなくなる可能性もある。

すでにダダさんと医師との間で、相談してそのままにする、減らすなどを決めてくれるのですが、本人も「頼りにしている」ので、減らすのに「うん」と言ってくれないこともあります。

次回まで2ヶ月あるので、イライラがなかったら、粒を減らすことを医師が予告してくれました(おはなしメモ)。

ダダさんは入退院を繰り返した後、普段通りの生活に戻りました。もちろん、いろいろあったけど、怖いことはほとんどなくなりました。それは、具体的な手立てをしたからです。家族ももちろんのこと、周囲もきちんと理解して、統一した対応をしてくださいました。

でも思春期から、青年期にかけて、同じように「荒れて」いる人たちは多く、先日も「入院しては、薬で落ち着かせ、退院するけど、また暴れて、また入院して。いろんなこだわりがあるから、なかなかです」と言われていました。「どんな、こだわりですか?」と聞くと、「大便をお風呂でする」と言われていました。もう年齢も20代の半ば。やめさせようとしても暴れるので、周囲も辛かろうと思います。

その人には「視覚的で具体的な手立て」はされていません。なので、同じ事の繰り返し、結局、受け入れ先の施設が出てくるまで、家と病院の往復が続くのだと思います。よほど、きちんと手立てをしてくれる「成人支援者」が現れないことには。これからの人手不足を思うと、そんな人、うまく現れますかね。

誰がどれだけ、ネットで話しても、本を出しても、親御さんが気がつく、あるいは、学校・デイなど、学齢期の間に「手立てをされる」ことがない限り、どんどん「こぼれ落ちる人」がいるんですよね。

ああそうそう、この「こぼれ落ちる」ですが、以前、ある支援集団の関係者に「人権については語られるのに、どうして視覚的支援については言われないのですか?」と聞くと、「こぼれ落ちる人がいるから」と返事が返ってきました。でも、私は、それは「こぼれ落ちる」ではなく、手立てをせず、皆さんが「こぼしている」ではないかなと思いました。人権は語っても、手立て知らない。

ダダさんの薬のことに戻りますが、入院中最も大変な時は、今の10倍の薬を飲んでいたそうです。「そうして、ぼーっとさせるんですよ」と医師が言われました。具体的な手立てで復活できて、心からよかったと思っています。

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