茂市久美子『アンソニー はまなす写真館の物語』レビュー
友達が誕生日のプレゼントに買ってくれた本。
作者の茂市久美子さんは『ゆうすげ村』シリーズや『つるばら村』シリーズなど、温かい作風の物語を書かれる、好きな作家の一人です。
本書は約百年続いてきた老舗のはまなす写真館の五代目主人龍平と、創業以来写真館を見つめてきたカメラのアンソニーを中心とした全七話の連作短編集です。アンソニーの愛称はアメリカのカメラメーカー、アンソニー社に由来します。三脚のついた大型カメラで、龍平いわく使うのが少々面倒なのだとか。
あらすじ
カメラマンを目指し