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若者のすべて

11月だというのに、夏がだらたらとながびいてる。

この夏は、私も家族にとっても
なんだか、初めてのことがたくさんあった。

記録的猛暑の8月頭に、
あろうことか、わが次男に、初めての彼女ができた。
うちでごはん食べてもいい?って
そりゃ、いいよ。美味しいの作りますよ。

ひょっこり顔をだした彼女。
あ、アーニャ。
スパイファミリーのアーニャに似た
ピンクの髪の、ちっちゃい子。
それが、ちーちゃんの第一印象。

ごはん、おかわりする?
はーい。
たくさん食べる。うまって食べる。
初めて会ったのに、そんな気はしない。

かーちゃんに、どことなく、似てるんだよね。
次男の言葉に、まんざら悪い気はしなかった。


その数日後、
次男から、マジ顔で相談。
ちーちゃん、うちに住まわせていていいかな?

なぬ?どゆこと?
1ヶ月もつきあってないのに、
1回しか会ってないのに
自宅同棲するのか?
おいおい。

なんでも、ちょっと大変な家庭に育った彼女。
なんか我が家を気に入ってしまい、家に帰りたくないと、泣き出してしまったのだ。

事情はわかった。
君たちも、もう大人だ。
好きになったら、理屈は後なんだ。
できる限り、応援することにした。

とはいえ、同居の夫と長男は、だいぶモヤモヤしていただろう。
私以外の女子と、はじめて暮らすのだから。
しかも、相手は、ラブラブときた。
やっぱ、気は使うよね。

でもね、自分のことも大して気にかけず、
ゲームばっかしてた次男が、 一夏で、男になった。
大事なちーちゃんを守るため、 職場の人や、警察や、お母さんと、対話した。
人を好きになるって、守りたい人がいるって、
何よりの成長になるんだなって、実感した。

毎日、ちーちゃんのために、おにぎりや、夕飯を作ってる自分がいた。
新しい生活に必要なものを、色々揃えてあげてる、旦那がいた。

めんどくさそうに、弟たちの荷物を運んであげてる、長男がいた。
みんなが、ちーちゃんを守ってあげてた夏だった。
とはいえ、ちーちゃんもたくましい。
狭い布団て次男と寝起きする日々も3ヶ月。
暑い夏に40分自転車漕いで仕事に行き、
夜、40分かけて帰ってくる。
ただいまーといって、美味しそうにごはんをたいらげる。
なんか、生きてるなーって感じだ。
ちーちゃんのパンツ畳んだり、
娘がいるこそばゆい感じを洗濯物で味わった。
女子の洗濯物は、多い(笑)

昨日、荷物を新居におおかた運び、
家族5人で、ごはん食べた。
次男は、じゃ、いってきまーすって、
家を出た。
ちょっとさみしい半分、頼もしい半分。
そう、ちーちゃんは、もはや
うちの娘なんだよな。

がんばれ、ちーまこ。
わかもののすべて。

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