心にぐさっときた話

こんにちは、はるたです。
前回の話と少し引き続く暴力のはなし。
ちなみに痛くも怖くもないです。

現在は乳児中心の施設で働いていますがその前は小中学生や障がいのある子どもたちのいる施設にいました。そこでの出来事。

めちゃくちゃ刺さった

保育士資格を取るべく学校に通っていた当時、小中学生や乳幼児親子が利用できる施設でアルバイトをしていました。
まだ資格はもっていないのでただのアルバイトの人です。

自転車で5分、歩いて20分くらい下ると中規模の商業施設があるけど施設の裏が山、周りは田んぼや畑が多く、路面電車も走っているような子どもたちにとってはちょうどいい田舎な立地の施設。
自然の中でのびのび育ったアクティブでぴゅあな子が多かった印象です。

5つ上にお兄ちゃんがいる当時1年生の男の子。やんちゃでした。今思うと、マンガに出てきそうだな?と思うくらい絵に描いたようなヤンチャ坊主。
そしてハスキーボイス(多分日々めっちゃ叫んで泣いて全力で生きてたから声が枯れてたんだと思う)の甘えん坊。
服は大抵お兄ちゃんのお下がりでサイズが大きすぎたりTシャツの首元がよれてたり、墨汁や絵の具のシミがあったり。兄弟揃って全力で生きてる感じが本当に愛おしかった。今思い返すと。

そのハスキーボーイ(と名付けよう)が施設内で兄と大喧嘩。周りにいた子たちにも当たり散らしおもちゃにも当たり散らしランドセルを踏みつけ、と大荒れ。

正直なところその光景は日常茶飯事だったので先生たちは手慣れたものでした。『今はそっと見守っておこう』そういう判断だったのだと思います。職員室の椅子に座って仕事をしているふりして見守りをしていたんですね。

学生アルバイトの私はこれはえらいこっちゃ!とおろおろです。なんとかしなきゃ、ではなくとりあえず話を聞こうと思ったことは鮮明に覚えています。
子どもの気持ちに寄り添うことが大切だと授業で習ったから!!!!

三角座り(お山座り)して涙と鼻水でどろどろにしながら、とりあえず知ってる限りの語彙を使って兄に対する怒りを言葉でぶつけるハスキーボーイ。

「なにがあったん」

思い返して文字を打つ現在の私があの頃の私を引き止めます。
状況みてみ?そんなん答えるわけないやん!!
答えるわけないんですよ。当たり前ですよね。
怒マックスのときに何があったんって、察しろよ!?レベル。うっさいねん喋りかけんな。誰やねんおまえくそが!私ならそう思います。

ハスキーボーイは遠慮なく言いました
「うっさいんじゃ黙れぼけ!!おまえに関係ないやろ!!」

その通り。でもあの頃の私は必死です。

「言ってくれたら助けられるかもしれん」
「だまれくそが!」

ぐうの音も出ません。ホンマ黙れ、ですわ。

「怒ってるのは分かったけどモノに当たったらあかん」
「うっさいどっかいけ!おまえに関係ないんじゃ」

寄り添うって難しすぎますね。もう心が折れそうになってました。私も先生たちと同じように放置しようかと思っていました。
(あの頃は、先生冷たい。なんで話を聞かず『放置』してるんだと思ってました)

「めっちゃ泣いてるのにほっとけへん」

同じ目線になるように座って少し距離をとって。あなたの味方だよーと、いう雰囲気をだして…。そうしていた時に。

「黙れ!!お前なんて先生失格じゃ!!!先生になる資格ないわっ!!!!」

大泣きしながら言われました。
普段は口が回る方なのですがまっっったく言葉が出ませんでした。
そのあと自分がどう返したのか、その後どうなったのか全く覚えていません。
「今、勉強してんねん…」て返したような記憶もありますが定かではありません。かなりショックだったんでしょうね…

『先生になる資格ない』
ぐさぁ!と心に刺さった。
でも私は折れないタイプの人間だったので(とかいって何クソ根性があるわけではない)
そんなこと言われても、私は頑張って保育士なりますわ。
と思っていたと思います。ショックは受けつつ。

ハスキーボーイにとっては大事件で心が大荒れの時に言った何気ない一言だったと思います。
自分の語彙力を駆使した最大限相手を傷つけられる言葉を選んだだけだったと思います。

私はたまたま折れないタイプの人間だっただけで、ここでポキっと心のポッキーが折れて挫折する人もいますよね。もしかしたらトラウマになってしまう人もいるかもしれない。言い過ぎ?そんなことはないはずです。

セクハラモラハラパワハラも同じです。
誰に言われるか、どんな関係の相手に言われるかによって受け取り方が全く変わってくるのです。

子どもだからってなんでも言っていいわけではない。障がいをもってるからなんでも許されることはない。

ないんだけど…ないんだけど、近くで見ている人が一番わかるはず。
抑えきれないこともあるのです。自身をうまくコントロールできなかったり、世の中の常識とされていることが理解しきれなかったり、いろんなことを忘れてしまったり。大変な苦労があります。
そうならないように周りの人たちが身を粉にして頑張っているというのも知っているつもりです。

だから何を言われても我慢している(聞き流せる)方も多いのではないでしょうか。
施設職員が利用者に言うと不適切だと処分されるような言葉も平気で浴びせられます。でも「仕方ない」
「よくあることだよ」
「そんなの間に受けなくていいよ」
「気にしたらやっていけないよ」
「向いてないんじゃない」
「もうちょっと頑張ってみれば?」
そう言われることも度々あるでしょう。

相談するにも難しいんですよね。
こんなこと言われた、傷ついたって言ったらもしかすると「この人は利用者に仕返しをするかもしれない」「この人は心が弱い」「文句ばっかいうやつだな」そんなレッテルを貼られるかもしれない。本当にこれも大袈裟じゃなく心配要素です。

私たちを守ってくれるのは誰?
傷ついた心をケアしてくれる人はいる?

個人情報に注意しながら吐き出せる場所にちゃんと吐き出してね。
こんなこと言われて腹たったわー!!!!って。それでちょっとでも楽になるんだったら、明日も頑張って働けるなら、そうしていいんだよね。

ちなみに私は言葉で吐き出すタイプではなくキラキラアイドルを見ているうちに浄化されるタイプです。(ちょろい)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?