好きな映画

刑事コロンボという映画を子どもの頃によく見ていた。

この映画には冒頭に殺人シーンがあって、とても印象的だった。大抵、頭が良いお金持ちが完全犯罪を狙って用意周到に殺人をする。

今見ると、科学捜査の進んだ現在ではずさんな計画に見えるのがまた、興味深い。

最近の刑事物の殺人シーンと大きく違うと感じるのは、最近のものは、猟奇的な連続殺人犯か一時の感情による偶発的な殺人の二択のように思えるのに対して、コロンボの犯人犯は、おそらく一生の中で最初で最後の殺人を、しかも、知り合いや肉親に対して行う点だ。犯人は、息が上がり、鼓動を速くし、殺してしまった後には表情に衝撃や罪悪感のような感情が表れるリアルがある。

今にして思えば、古い映画のそんなシーンが好きだったかなと思う。

古畑任三郎というテレビドラマは、構成を刑事コロンボの構成をマネたものだったと思う。こちらも冒頭に殺人シーンが表れる。しかし、三谷幸喜監督のポップなドラマなので、殺人シーンの感情移入については、コロンボほどの厚味はない。こちらは全体を通して、三谷監督作品らしいコミカルな調子だからだ。

最近の刑事物のドラマや映画は死体のシーンから始まるものが多くて、しかも猟奇殺人の死体シーンなどは目を背けたくなってしまうので、ちょっと苦手かも。

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