ハニーレモンソーダ:「魅せ方」

実写化で話題になっている、村田真優先生の
ハニーレモンソーダを読んでみた。

最新刊の15巻を読み終わって私は言った。
『界くんしか勝たん』と。

内容としては、勉強のできる地味でいじめられっ子だった主人公の女の子(石森羽花)が高校でレモン色の髪をした男の子(三浦界)に出会い、変わっていくー。

といった、言ってしまえばよくあるストーリー。
ではなぜ、こんなにも引き込まれるのか。

その1番の要因が「魅せ方」にあると感じた。
当たり前だけれど、羽花ちゃんと界くんの絡みはストーリーを成り立たせるためにある。

勿論2人の絡みも、私をはじめとする読者は心をくすぐられる。

重要なのはその間に、界くんの「言葉」と「感情(表情)」を読者に伝えるため、羽花ちゃん目線の界くん(少し上を向いて見ている感覚)と「言葉」が強調されたページがあること。
そうすることによって、読者に界くんがその「言葉」を投げかけている構図が出来上がる。

そして、その「言葉」も自己肯定感を爆上げしてくれる。いつの間にか涙が出ているくらいに。

少女漫画を日頃から読んでいる方、ラウールファンの方で、この作品をまだ読んでいない人は(映画を見る前に)是非読んでいただきたい。自分に自信が持てなくなった時、何となく気分が沈んでいる時、界くんの「言葉」が力を与えてくれることだろう。

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