オトナモードというバンドは、私が19歳で初めてオーディションライブに出た時に出会ったバンドです。
一緒のディレクターのもとで同時期にデビューし、お互いのレコーディングにも参加しあったり、メンバーにはツアーでサポートをしてもらったり、20代の前半を共に過ごしてきた、今でもそれぞれに付き合いのある、大切な仲間です。
今は、それぞれに活動していますが、その中のギタリスト、いっちゃんこと伊原真一くんの訃報が突然届き、先週お別れに行ってきました。
ここ10年ほど、私は転勤続きで一緒に音を鳴らすということはなかなかできていなかったのですが、出産後、ソロ活動間もない2回目のライブもいっちゃんが支えてくれました。あれが最後になるなんて、思いもよらなかったけれど。
いっちゃんのギターは私に本当にたくさんのことを教えてくれました。
それが何かというのを、書こうかとも思ったけれど、これは書くものじゃなくて私が自分の音楽で受け継いでいかないといけないことだと思うので、書かないでおきます。
でも、分厚い手で奏でる繊細ないっちゃんのギターは、かっこいいのに優しくて、彼のギターは私にとって本当に特別でした。
今でもなんだか耳元で「大丈夫だよ、ありがとね」って笑って言ってくれているいっちゃんの声が聞こえています。
大切な人の別れの痛みは、本当に何度経験しても馴れることはないし、馴れてはいけないものだとも思います。
いっちゃんが出会って20年の間にくれたたくさんの思い出、経験を私の人生が尽きるまで、大切に受け継いで生きていくことを誓って、最後のお別れをしてきました。
いっちゃんが人生を通して教えてくれたこと、それはそれぞれの形となって、彼と関わった人たち全ての人生の中でこれから形を変えて生き続けていくのだと思います。もちろん、私の中でも。
いっちゃん、ほんとうに、ほんとうにありがとう。
ゆっくり休んでね。
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