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空にいる両親…

先日、友達のインスタのストーリーに
「まだ両親が健在の方は、もっと寄り添ってください
私はもっとそばにいたかった…」と書いてあった。

私は、両親と疎遠だったわけではないけれど、
それぞれにこの世を去ったことは良かったと思っている。
たとえば、母。
母は、幼い頃に両親を亡くし
割と裕福な家だったのに、突然貧しい暮らしになったらしく
父とは見合いともいえないような形で結婚したらしい。
私は小1の頃、父の仕事の都合で、父の実家で祖父母と同居することになり
それ以降は、姑ともめることも多く、家を飛び出したこともある。
父とも仲が良いともいえず、私は、高2の頃だったか
母に「離婚するなら離婚してもいいよ。私はお母さんについて行く」と話したことがあった。
実際、母はそれ以前に離婚するつもりで、親戚に相談していたらしいが、あの時代は離婚はそう簡単には認めてもらえなかった
母は、私たち姉妹のために自分を押し殺し、ずっと我慢して、私たちを守ってくれた。
だから、亡くなったとき、やっと自由になれたなと、私は安心した。
空の上で、思う存分、本来の母に戻って笑顔でいてくれたらいいなと思った。
そして、父はその1年半後に亡くなるのだけど
そのとき私は、何でもっと母を自由にさせてあげないんだろうと
少し腹立たしかった
でも父は、母の気持ちとは裏腹に、愛しんでいたと思う。
それを生前ちゃんと伝えることはなく、悲しませることばかりしていた
そんな父は
母が亡くなったことを本当に悲しんで、人が変わったように怖い顔がさらに険しい顔になった
父は施設にいたのだけれど、
施設の方がお通夜に来てくださり、遺影の父の笑顔を見て
「初めて笑顔を見た」とおっしゃったくらい。

父が亡くなったとき
父に対しての感情はあまりなく
近くにいたい網との負担が軽くなったことや
父が周りの人たちをむやみに傷つけることがなくなることに安堵した。

なんて冷めた親不孝な娘だろうと自分のことを思うけれど
両親への思いはそれ以上でも以下でもないのだ。


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