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あさがおの芽

我が子は小学一年生

一年生と言えばアレだ
みんな通った道であろう
『あさがおの生育』

5月下旬頃の授業中に
種まきをしたあさがおは、
6月はじめの運動会の頃に
小さな芽を出したそう

子も嬉しそうに
「あさがおの芽、出たんだよ〜」
と報告してくれた

そこからちょっと経った頃の
6月の半ばの話

学校から帰ってきた子が
報告があるんだけど
と話してきた

「おかあさん、あさがおの芽ね、鹿に食べられちゃったの……」

「えっ?鹿!?食べられた?!?!」

聞けば、学校の裏手の山から降りてきたエゾシカに
あさがおの芽を食べられてしまったそうで、
うちの子だけではなく、
クラスの子数人が同じ被害に遭ったとのこと


おのれ、エゾシカの分際で
うちの子のあさがおの芽を食い荒らすなんざ、
不届き千万!

「この一帯の鹿をすべて駆逐してやる……!」
「駆逐した挙げ句、捌いて食ってやる!!」

と、心の中で思っておけばいいものの、
それが全部口から漏れ出てしまっていた


それを聞いた我が子が一言

「おかあさん、シカさんもお腹がすいていたんだよ」
「あさがおは、また植えればいいんだよ〜」

待ちわびて、
やっとこさ生えてきた芽を
シカに食べられてがっかりしただろうに

この子は仏なの……!?
ってか、
私の邪の心、強すぎん!?

子の清らかな一言で、
私はあえなく浄化されましたとさ

(そのあさがおは、今月下旬に保護者が学校へ赴いて持ち帰ってくるらしい。まじか)


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