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食と農と風景

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”研究と日々の暮らしのあいだに”がテーマのマガジン。食と農と農村風景に関連することを書いています。#毎日の風景をつくるごはん
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#事例

マガジン「食と農と風景」について

「農業と環境」に関連する、食、農村景観、生産と流通、農業政策、ツーリズム、エシカル消費や、それらにかかわる書籍などについて書いていく予定です。取り上げるトピックはこのような個人的に興味のあること、現在勉強していること中心になります。 扱うテーマ私の興味・関心(研究テーマ)についてすごく大きく言うと、 ・持続可能な農業はどのようにして実現できるのか? ・新しい技術の登場、農業と環境問題への関心が高まってきている今、いかにして農業を続けていく事ができるのか?農村景観を守れるの

#90 え、また新しいラベル増えたの? ーフランス,Bio.Français.Equitableラベル

#農産物認証 #EU農業 #事例 「有機とフェアトレード産品を認証するための新しいラベル」というタイトルの記事が昨日出ていた。↓ 記事によると、FNAB(全仏ビオ農業連合会)(※1)が有機農業とフェアトレードの両方の規則を尊重する農産物ラベルを発表したそうだ。認証を受けられるのは、フランス国内で生産された農産物で、流通も国内に限られる。また生産者と流通業者がお互いのバランスをとりながら、共に価格設定をしなければならないという。 そして重要な認証基準に、「販売業者は、生産

#89 伝統的な畜産とブランド化の関係_論文まとめ

#論文まとめ #EU農業 #事例 key words:地理的表示、伝統性、ブランド化、ファングラ牛、フランス ・・・・・・ グローバル化、自由貿易化の下で厳しい競争にさらされている畜産地域にとって、肉類や加工品のブランド化・高付加価値化は、経営の維持と発展にとって重要な要素となっている。 今回紹介するのは、「フランスのブランド牛が地域においてどのように生産され、いかにしてその伝統性や品質が保持されているか」を明らかにした論文だ。 市川康夫(2015): フランス

#82 世界中のワインのエコラベルを集めてみたら

#農産物認 #事例 #論文まとめ Inventory of environmental certifications throughout the world 2019年に発表された世界中のワインのエコラベルを調査した研究論文(フランス語)を紹介します。論文はこちら↓ V. Lempereur, M. Balazard et C. Herbin(2019) Inventory of environmental certifications throughout the

#81 今日、何食べる? 食材から料理を決めよう

#事例 農地の風景のポストカード?と思いきや、これ、レシピブックなんです。一番左の春菊のブックには春菊のレシピ、ネギの畑のブックにはネギのレシピが載っています。こんな素敵で集めたくなるレシピブックを発行するのは、環境負荷の小さな農業を広めるための活動を行っている『坂ノ途中』という会社。 春菊のブック:6つのレシピが載っている 今回のトピックは、『坂ノ途中』の紹介と食の選択についてです。 食で環境へ貢献する手段は色々ある有機認証ラベルは、”都市の消費者”には有機農産物に

#80 『食』がテーマの無印良品 京都山科

#事例 2019年11月、「食」をテーマに生鮮食品を扱う無印良品が京都山科にオープンした。スーパーさながらの店舗は、「無印良品イオンモール堺北花田」に続き関西では二店舗目となる。なお関東では「無印良品銀座」で生鮮食品を扱っている。 地下鉄山科駅直結で改札から店に続く道には食をイメージさせる広告が並ぶ 「食べる・見つける・買う」「食べる・見つける・買う」をコンセプトに、生鮮食品や加工品等を扱い、生産加工の過程にある物語を、商品情報とともに顧客に届けることを目指している

#79 発見クルベジ!~亀岡発、地球を冷やす野菜~

#事例 #農産物認証 前回の投稿で「亀岡の風景をつくるごはん」について書きましたが、わざわざ亀岡に行ったのは、クルベジが本当に売られているのか確かめたい!という目的でした。直売所4、スーパー1か所をまわったった結果、スーパーで発見することができました。 クルベジクルベジは農産物のエコラベルの一種で、以下のように説明されている。 クルベジとは、CO2を削減する営農の取り組みに対して、資金提供者を募り、当該営農にによる農産物に「クルベジ(Cool Vege®)」というブラン