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緊急事態宣言やっちゅうのに、乳がんと言われましてん。011

抗がん剤治療を始めるにあたって、副作用等様々なことを考慮し、自分の関係各所に連絡を取りました。

まずは会社。今は在宅勤務という形にしてもらいましたが、入院の日の有給休暇申請と、今後の治療スケジュールについて話をしました。
水曜日の抗がん剤投与日はお休み、あとは体調を見ながら、という形でやっていくつもりであると伝えて了解してもらいましたが、副作用の出方には個人差があるので、実際に家でパソコンを打つのもしんどくなるかもしれないし、本当にそこは体調を見ながらとしか言えません。それでも、働かせてくれることについては、感謝しかありません。

次に、うつでかかっている精神科に、今後の通院について相談。大阪市内へ出かけなければならないので、今、コロナのリスクと抗がん剤の副作用を鑑みると、大阪市内への通院は厳しいのではないかと思い、電話かメールで診察および薬の郵送はできないかと。そうしたら、お薬を出してもらっている薬局とも話をつけて、毎週様子を伝えるために電話をくださいと言ってくれました。診察券と保険証はPDFで送信。薬も、(抗がん剤治療を行う上で禁止されない限り)郵送してもらえることに。

そして、いちばんうれしかったのが、子宮筋腫と若干の高脂血症でかかっている(それにしても基礎疾患ありまくりやな)、婦人科の先生。
抗がん剤治療を始めたらできなくなるだろうからと、コロナ禍で延び延びになっていた子宮の検査をお願いしたんです。そしてその日、一連の事情を話すと、先生は「じゃあ、これから薬は(これから毎週通うことになる)大病院で出してもろたらええと思うよ」と言ってくれたんです……!これが何を意味するかというと、限度額適用認定証は月の医療費の限度額が決められていて、どんなに高い治療をしてもその限度額内で済みますよということを示す証明書なのですが、それは同じ病院または医院でかかった場合であり、別の病院または医院に行ったら、別に医療費が発生してしまいます。これから通院する大病院で婦人科の薬を出してもらえば、同じ病院で会計ということになり、結果的にこれまで婦人科に通っていた分の医療費が節約できるのです。(実は細かいところでいろいろとめんどくさいルールがあるのですが、それについては後日書きます)
久しぶりの子宮検査……懐かしいなあ、この痛み(泣)痛いと言いながら感傷に浸っていたら、
「あれ、ポリープあるよー。取っとく?」
……………乳がんができた上に、(小さいけど)ポリープかい!😱
ポリープはその場で取ってもらいました。そして、乳がんと診断された後だったので、念のため病理検査にも出すことに。結果は翌週、郵送してくれるとのこと。
それが終わって、先生がこう言ってくれましてん。

「治療が終わったら、またおいでな」

待ってるよ、と言ってもらえたようでした。涙が出そうなのをぐっとこらえて、ありがとうございました、と返しましたが、先生のその言葉は、「あなたの居場所はここにあるよ」と言ってくれているようで、本当に、本当に心に沁みたんです。
待ってくれる人がいるって、本当に幸せなことなんだな、たとえその先生にとっては患者の一人にすぎなくても、言葉ひとつでこんなにじんわりと温かい気持ちになれるなんて。

さて、今日は仕事をしながら明日の準備です。入院に必要なものは一通りはそろえたつもり……KF94マスクも買ったしね。あの口につかないやつ。

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普通の不織布マスクだと、どうしても口について不快なんですよね。マスクをすり抜けたウイルスが口につくかもしれないし。○立体も持ってるけど、耳が痛くならないという割に、私の場合、あれ、耳が痛くなるんですよねえ……。ちょっと多めに買っておいたので、もしよかったら通院用にも使おうかなと思ってます。

それとヘッダーのダンベルは、右がこれまで使ってきた3㎏、左が1.5㎏。1.5㎏の方を、今回抗がん剤治療が始まるにあたり、追加で買いました。治療中、これまで使っていた3㎏の方が重く感じることがあるかもしれないけれど、せめて最低限の筋力は落とさないようにと思って、このダンベルを持ちながら部屋の中を歩き回ろうかなと思っています。

そして、髪の毛がある自分を、記念撮影しました。とはいっても、自分のタブレットでですけど。そのうち髪の毛がなくなっちゃうし、これから本当に戦いに行く前の最後の写真を撮っておきたかったんです。そして、治療が終わったら、改めて写真を撮って、その写真と並べて飾ろうかな、なんて思っています。

コロナ禍の中、乳がんになって……一つひとつの命に優しい世界であってほしいと願います。貴重なサポートは、各種がん闘病に関わる団体や保護猫活動に充てさせていただきます。