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緊急事態宣言やっちゅうのに、乳がんと言われましてん。026

いきなりグロ画像から始まってすみません。これは、抗がん剤がパクリタキセルに切り替わって、投与2回目から10日ほどたった自分の頭。
以前も載せたけど…

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これはまだEC治療だった頃の自分の頭。
パクリタキセルに切り替わると、もっと脱毛が進んでつるっぱげになるよ~なんて言われてましたけど、3回目の投与が終わって1週間たちますが、多少抜け毛はあるものの見た目的にはトプ画とほとんど変わってません。
よく映画やドラマで、がん患者がつるっぱげになっているのはよく見ますが、おそらく私はつるっぱげまではいかないような気がします。
ただ、眉毛は元の半分くらいまで薄くなりましたが……。

「がん治療をすれば、その時は必ずつるっぱげになる」

これはたぶんウソというか、誇張なんじゃないかと思います。なる人もいるけど、おそらく多数は完全脱毛まではいかないのではないかと。通院で同じようなニット帽をかぶっている他の(推定)がん患者さんを見ると、襟足とかもみあげあたりの帽子からはみ出すようなところは生えていたりします。映画やドラマはフィクションだから、実際よりも大げさな見た目にして視聴者をひき付ける必要があるからかな?と思います。
余談ですが、気絶して気が付いた後、気絶する直前のことをペラペラしゃべるシーンがありますが、あれも私の経験からするとないと思います。
私、一度脳震盪を起こして病院に運ばれましたが、そうなる直前のことはさっぱり覚えてなかったので、何があったんだと問われても非常に困惑したのを覚えています。おそらく脳の短期記憶から長期記憶に移る過程が、意識不明の間にすっ飛ばされたんでしょう。

「血流抑止」、そして「よう頑張ったね」

先週は通院ウィークでした。週内で3回の通院。ご存じでしょうが、兵庫県もコロナ感染者がうなぎ上りに増えてきて、こんな時に電車に乗って3回も通院するくらいならいっそ入院したい! なんてことをふと思ったりもしましたが、完全に自己中な考えですね……コロナで病床が逼迫している中で無駄な入院を増やすわけにはいかないですから。でも、通院させるくらいならいっそ入院したい、という気持ちはなんとなくご理解いただけるでしょうか。怖いですもん、ワクチンも打てていない私はあらゆるコロナの危険から身を守らなきゃいけないのに、ウレタンマスクに顎マスク、鼻出しマスクにノーマスク……免疫力が落ちているだけになおさらそういう人たちと遭遇するのが恐怖なので、不特定のそういう人と遭遇するくらいなら……っていう気持ちになってしまうんです。こんな状況に誰がした。「安心安全」で「国民の命と健康を守る」ことが行われていないと思うから、自分で守るしかないんですよ、いま現在、矢を打たれたら間違いなく死ぬであろう自分でも。がんになってつくづく思います、ひとりひとりの命が、等しく大切にされる世の中になってほしい。たとえコロナ禍であっても、命が指の隙間から零れ落ちないようになってほしい。理想論だけど、理想に近づこうとする気持ちがない限り、今より良くはならない。決して。

8月17日(火) 経過観察のための検査

パクリ2回目の後ということで、途中経過を見るためのエコー検査。2.9cmあったがんの塊は、1cmほどになっていました。抗がん剤は間違いなく効いています。右腋リンパのエコーも異常なし。
前回に先生から決められた手術日は、今のところ変更はありませんでした。「入院の手続き今からしよか?」と言われたけど、まだ1か月以上先だし、まだいいですと。9月になったら、抗がん剤治療終了後にまたMRIを受けるので、その時でいいですと言ったら、9月の16日に入院に関する様々な準備や説明を受けることになりました。これまでポート挿入や初回抗がん剤投与のために入院したことはありましたが、今度の入院はいよいよ手術。人生で初めての、全身麻酔からの手術。ワクチンをまだ接種できないので、まずはそこまで、感染せず無事に乗り切らなければと決意を新たに。
しかし雨がすごかったな……その日の時点では、翌日(パクリタキセル投与日)はさらに大雨の予報だったので、投与前の昼飯どこで食べようか……と心配になっていました(院内で食べるのは、デルタ株ということもありためらわれたので)。

8月18日(水) パクリタキセル3回目

デルタ株蔓延の中のパクリタキセル投与は、受けたことのある人なら(人によっては)分かると思いますが、結構怖いものがあります。だってケモ室のチェアは1m以上間が空いていないし、そんな中4時間も投与されるのに途中トイレには行きたくなるわ、水分は欲しくなるわで感染のリスクが上がる行動をどうしてもせざるを得なくなります。だから、この日をなんとかやり過ごせば、残り1回の感染のリスクはある程度目星がつくだろうと思ったのです。
投与前の血液検査が終わるまでの1時間で、あらかじめ買っておいたコンビニのハムサンドを外の人気がないところで食べて、KF94マスクを新しいものに取り換えて、投与前の診察に。この日は混雑する日だったにもかかわらず、呼び出されるのは早かったです。
「うん、薬効いてるね」という主治医の先生が指さしたディスプレイには、「血流抑止」という言葉が。
「あ、これね、薬が効いてがんの所に血がいかなくなってるの。ということは、がんに栄養分を与えなくなってて、それでがん細胞が死ぬわけ。」
へ~ぇ、抗がん剤ってそういう効き方をするのかぁ。
あとは脚の痺れの話とか、パクリタキセルに変わってから熱が出るようになったのはジーラスタのせいだったとか、いろいろ話をしたけれど、私が「これ終わったら、あと1回なんですよね」と言ったら、「そうやね、あとちょっとやね。ようここまで来たと思うよ」。スパっとものを言って、知らないことは知らないという主治医の先生が、そんな言葉をかけてくれたことがとてもうれしくて、あと残り2回、頑張ろう!という気持ちになれました。
パクリタキセル投与中は、とにかく暑いです。その暑さは投与が終わって帰る時も続きます。水分補給は、塩分もちゃんと補給できるものの方がいいです。

8月20日(金) ジーラスタ接種

接種に行くだけの日なので、行くだけなら気持ちはまだ楽です。電車が空いている時間帯に行けるし、病院内にも長居しなくて済むし。(まあ、その後熱が出るのがいただけませんが😅)
接種だけなので、余計なことも何もしないで帰ろうと思いましたが、ナースさんにふと「これで、あと1回なんですよ」と言ったら、

「よう頑張ったね!」

いくつになっても、こういうことを言われるのは嬉しいです。もうアラフィフって言われる年だけど、褒められて嬉しいと思う気持ちがある限り、人間ってまだまだ成長できるんじゃないのかなって気がします。子供みたいだけど、やっぱり、褒められる方が気分がいいですよね。

コロナ禍の中、乳がんになって……一つひとつの命に優しい世界であってほしいと願います。貴重なサポートは、各種がん闘病に関わる団体や保護猫活動に充てさせていただきます。