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緊急事態宣言やっちゅうのに、乳がんと言われましてん。044 天から役目なしに降ろされたものは……

突然ですが、明日から出勤することになりました。正確には、水曜日に職場と話し合いをして決めたのでタイムラグはありますが、オミクロン株が席巻するこのタイミングでの出勤に不安は非常にあります。ただ会社はコロナ流行がどうなろうと、可能な従業員の在宅勤務を認める気はなく、私の場合はがん闘病という名目があったために特別に認められた形でした。
放射線治療終了後、まだ体力が完全に戻りきっている感じはないので、キリよく2月からお願いしますと言ったのですが、1月中にといわれてしまいました。体調最優先でと言っていたはずなのに……その代わり、社会保険が有効になる最低限の勤務時間ということで、1日5時間から少しずつ戻していくことになりました。
いつまでも在宅でできないのは分かっていたけれど、再度言いますがオミクロン株大流行中に電車通勤か……今飲んでいるタモキシフェンで白血球数が低下することもあるらしいので、感染対策はばっちりしないといけないですね。今年もまた、寒空の下でランチかあ……(いくら暖かくても休憩室は怖いです)

さて今回、なんでこんなタイトルをつけたのかと言いますと。
乳がんの一連の治療が終了し、タモキシフェンを服用しながらの経過観察に移行した今、最初に私の右乳房の異変を見つけたクリニックが、ひっそりとシャッターを下ろしていたんです。つまり、閉院。
クリニックでの定期健診で、突然降って沸いた命の危機の可能性の種。それを、確定までは時間がかかったけれど診断を下し、一連の治療を行うことになった大病院へとトスしてくれて、抗がん剤からの手術、放射線治療と行ってきて、終わったらそのクリニックでタモキシフェンを処方してもらって……という話を、病院の乳腺外科の主治医としていたのですが、18日にその主治医が、クリニックが閉院したといううわさを聞いたから、これからもここでの診察になりますねと言って……タモキシフェンの処方箋を持って行った薬局にクリニックの閉院について話を振ったら、ああ、12月末で閉院しちゃったんですよとのことで、その後、クリニックのあったところに行ったら、入口に「閉院いたしました」の貼り紙がありました。
これから、経過観察をしながら日常に戻っていくというタイミングでの閉院。私の乳がん闘病において、役割を終えたということなんだろうか。そのクリニックの先生が初めての検査の時、自分の住む市の乳がん検診で要精検と言われおびえていた私に「乳がんで死ぬことはないから!」と言ってくれたから、2年に1度通い続け、いざ本当に乳がんになったときも、心の「よすが」になったのです。

ありがとうございました。
あなたが見つけてくれた命の危機の種は芽吹いてしまったけれど、ちゃんと取ってもらって、これから、手探りでがんになる前の日常生活に戻っていきます。
あの時の叱咤激励を心にとどめて。


放射線による肺炎の兆候は今は無し。
患部のあった右乳房も順調に回復。

明日から、気負いすぎないように、適当に頑張ります。


コロナ禍の中、乳がんになって……一つひとつの命に優しい世界であってほしいと願います。貴重なサポートは、各種がん闘病に関わる団体や保護猫活動に充てさせていただきます。