原則に照らしてポジティブなら、何をしてもいい

一貫したスタンスとか法則が欲しい、それを定位したい、っていう物理学的な欲求は、俺も小室さんと同じようにもっている。

が、それと同時にね。国際法において、歴史を一時点に固定することはできない、って考え方があって、これもまた真だなと思うんだよな。

国際法では、状況は常に移り変わるから、一つの法が永劫機能するなんてことは絶対にない、っていうテーゼがあって、俺はそれは真だと思う。

つまり、状況は変わるし、それに合わせて方針とかやり方を変えていくってのは、自然なことだし、むしろ一つの方法に固定するってのはグロテスクなことだと思う。

それを踏まえて俺は、両立しよう、と思うのよな。つまり、非常にメタな、換言すると抽象度の高い問題、あるいは価値観とか考え方においては、一貫したものがあっていい。それは、中国の歴史を重んじる姿勢と同じく、つまり歴史をよく分析して、時代を超えて通用する法則性を見つけようって考え方と同じく、俺の中にも常に、これはどんな状況であっても通用する、って原則を持っていたい。

が、それはそれとして、同時に、でもじゃあ具体的な状況がそれぞれある中で、その法則とかテーゼ、あるいは命題に反さない形でどうしていくのか、っていうのは考えていい気がするんだよな。

つまり、絶対に変わらない普遍の命題とかルール、あるいは、俺にとっては原則って言葉が一番適切だと思うけど、それは変えない。ただ同時に、それに反さない形で、あるいはそれを土台として、あるいは通奏低音として、いろんな考え方とか言動を表出していく、ってのはありだと思うんだよな。

例えば、俺の役割はディレクター、つまり状況を分析して目的を明確化して、それを達成するための全体像をざっくり描き、人を配置する。これができるなら、あとは何をしても構わない。ITだろうがコンサルだろうがエンタメだろうがサークルだろうがバイトだろうが。

あるいは、恋愛は双方の契約に基づいた関係である、かつ、その中で俺は相手を優先して最大限幸せにする、ってことを原則として、その上で相手を独占しようと思うのは構わない、それはつまり、それで相手が幸せになり、かつ俺もそうしたいのであれば、ってことだけれども。

独占したいってこと自体が悪いか、って言ったら、それは一概にそうではなくて、双方の合意から成り立つ契約によって、つまり、相手も俺もそれで幸せになる、利がある、であればそれでもいいよ、ってところが急所なので、だから別に、独占したいとして、それに対して相手が良いよ、そう言ってもらえて幸せだよって思うのであれば、俺のその気持ちを押し殺したりする必要はない。し、それが将来変わるかもって気持ちもある、つまり、どのくらい俺が独占したいか、とかってのは時間が経ったらだんだんそんなに強烈なものではなくなっていくのかもしれないし、そうなったらそうなったで、相手と俺が幸せになるのはどこなんだろうね、ってのをお互いがその時に何をしたいかベースで考えていけばいい。

つまり?

俺の本質的な原則に反さないのであれば、一時的に何をしてもいい。できれば俺の原則にはっきり適合すると望ましいが、まあ別に、反さなければ最低限いい。

これを何のために書いてるかっていうと、嫉妬することに対して俺は、どうしよう、っていうか、かなり否定的だったわけよな。つまり、嫉妬なんて絶対に悪いことだ、と思ってて、だから嫉妬しないために嫉妬の分析をしたりとか、どうやって他の感情で代用するか、あるいはどういう考え方をしたら嫉妬しないで済むのか、みたいなことを考えていた。

つまり、俺にとって嫉妬は悪で、嫉妬を解消するってことをずっと考えていた。で同時に、でも嫉妬を完全に解消するのは、いくら考えたところで無理だな、ってことも、考えれば考えるほどわかってはいた。ああこんだけ考えてもまだ嫉妬するだろうなって思うってことは、嫉妬を完全に消滅させるってのは無理だろうな、って。

でそれに対して、でも嫉妬って一概に悪ではなくないか?っていうのが今俺が書いてることことなのよな。

嫉妬することが、俺の原則に反する限りで、つまり彼女を幸せにしないのであればそれは悪だが、別に、嫉妬することが必ずしも彼女を不幸せにするか、と言われたら、それはそうでもないんじゃないの?むしろ変に嫉妬を押し殺そうとする方が結果として相手を不幸せにしないか?というね。

なので、嫉妬はダメだ、って思い込みに対して、いや、使いようによったら別にポジティブじゃないか?ってのが今考えていること。

とすると、どうしたらポジティブなのか?つまり、ちょうど良い嫉妬なのか?

まず思うのは、嫉妬なんて徐々に減っていくだろう、ってこと。なので、その意味で、状況は移り変わるので、それに合わせて言動とかルール、あるいは考え方を変えていく必要があるだろうなと。

その上で今思うのは、んー、例えば異性と2人で飲みにいくときは終電で帰ってきてくれとか、飲み行く時は連絡くれとか、その辺りかな。安心できれば飲みに行くなとかまでは言わないよ、っていう。なんかその辺りが、ちょうど良く俺の嫉妬をシステムに組み込みつつ、それが負担にならない、あるいはむしろ嫉妬されて多少嬉しい?くらいな形になるのではないかな、というね。

一次反応を二次反応で消そう、という試みをしてきた。これまで。でも今俺がやってるのは、一次反応をシステムに組み込もう、ってことである。

望まないことが起こってしまうのであれば、それがそもそも起こらないようにしよう。でも、どうしても起こってしまうのであれば、じゃあ起こったとして、それがむしろポジティブな効果を出すようにシステムを設計しよう。後者の動きを今俺はやってるな、っていうね。

嫉妬は一概に悪だから、発生しないようにしなければ、あるいは打ち消さなければ、っていう嫉妬の存在の否定をしてたのに対して、もう発生するのはどうしようもないから、それをいかにマイナスからポジティブなものに変えるか、ポジティブな効果をもたらすものにするシステムを構築できるか、って考え方になった。

まあこれは両輪で、根本的にマイナスを発生しないようにする、つまり発生を否定する根本治療か、あるいはマイナスの発生を前提として、その後にうまく扱ってポジティブなものに変換しようっていう対処療法か、という話であろう。

0・1と1・10って、結構判別つかないところあるから、あんまり気にしなくてよくないか。新しく作ってると言えばそうだし、既存を利用して拡大してると言えばそれもそうだし。だからそんなもんはどっちでも良くて、大事じゃのは現状をよく分析して、きちんとポジティブな結果を出せるように戦略を書いて実行することだろう。0・1か1・10か、なんて机上の空論であって、最終的に結果を出すってことに比べたら大変にどうでもいいわ。

なので結論は?

俺は彼女にちょこちょこ嫉妬するので、飲み会でもサシ飲みでも、終わったよとか今から帰るねって安心できる連絡をもらえるとありがたい。負担にならないのであれば。それと、俺は独占したいと思うし、嫉妬もするけど、それでも大丈夫?ってことやな。

結局大事なのは、その俺の言動で彼女が幸せになるか、って部分である。で、これに対して論理的にyes or noを出せることって基本的にはなくて、俺は嫉妬とか独占は必ず彼女を不幸せにする、と思ってたわけだけど、それは実際にはそういうわけではなくて、過剰に表現したら不幸せにするだろうが、うまくやれば、つまり適切な程度であれば幸せにする、あるいは少なくとも不幸せにしたり過度な負担になることはないのではないか、と思うに至った。

なので、原則に照らした時に、何かが完全に善とか悪ってことはあんまりなくて、現実にどう落とすか、ってところで原則に合うか合わないかが決まってくる。

ってことを考えると、独占したいと思い嫉妬する、ってことの発生を止められないってことがわかった以上は、それをどう現実にポジティブなものとして落とすか、ってことを考えていけば良いよね、っていう。

原則にポジティブであれば、何も存在を抹消する必要はない。し、一概に原則にネガティブであるって言い切れるものもまあないので、大体はよく考えたら現実にポジティブにできる落とし所があるはず、っていうね。原則に照らしてポジティブだったら良いんですよ。それだけなんです、何にしても。

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