経済学のエッセンス GNPは付加価値の総和

バブルは、価格の上昇と、それによるさらなる上昇への期待が繰り返されて成り立つ。かつどっかで崩壊して、経済を痛める。

バブルの味噌は、高値で終わる、と思ってること。つまり、価格が高騰して金持ちがたくさん生まれ、かつ誰も損しない、とみんなが本気で思ってること。これなあ。

銀行は金を貸すときに、返せないってなったら困るから、なんか人質を出せ、っていう。それが担保。で、担保に対していくらの割合の金を貸す、ってなる。つまり100万円の金を担保に取って、その8割まで貸す、みたいな。そうすると、最悪金が返せないってなっても、その担保を売って仕舞えばいい。で、その担保の価値を信用できればできるほど金を貸せる。つまり、この担保はずーっと100万円!と想うのであれば、100万円貸せばいい。払えないって言われても、それ売ればいいから。担保の値段がもしかしたら下がるかも、と思ってるのであれば、金を返せないって言われたときにリスクになりかねないので、最悪ここまで下がるかも、ってところまでの金を貸す。ということで、大抵は担保の8割とか?で金を貸す。

で、日本のバブルの時は土地は絶対値下がりしない、と思って銀行が担保をかなり信用して9割とかで金を貸した。そうするとその金でまた土地を買い、ってなる。そうすると、元手が1000万円だったとして、ガンガン土地を買って5000万円分の土地を買えたりする。それはつまり、4000万円借りてるって事よな。が、こっから土地が一気に値下がりすると、持ってる土地が3000万円の価値になったりして、そうするともう金を返せない。全部売っても3000万円だから。自分の1000万円が損失でまず消し飛び、さらに1000万円は返せなくて貸し倒れ。これがバブルで起こった。

レバレッジって要は、ここまでは大丈夫だろう、って推定に基づいて物事を進めて、その仮定した推定が崩れた時に一気に崩れる、ってことなんかな、という気がする。

かつ、貸し倒れて銀行は一回金がなくなるので、企業に貸せなくなる。となると、間接金融が日本企業はベースなので、事業を展開しにくくなる。で、景気が悪くなると。まあでも今はこれじゃない。

GNPは有効需要によって決まる。これがケインズで、セイの法則とは逆。あれは、供給が需要を決める、でしょ。ケインズの場合は需要が重要。GNPは有効需要に一致する。

多分レベルだが、古典派はレッセフェール、つまり自由市場によって全て良しとする。で、それに対してケインズは、それだと有効需要が十分に大きくない時に色々困るだろ、って話をする。GNPが小さいからね。

古典派は、供給が需要を引っ張る、と思ってる。故に、市場に提供される労働力は全て購買される。が故に失業はあり得ない、と。

ヒトラーがやったのは、Iをぶち上げてGNPをあげて、そうすると有効需要も増えるから、そうするとまたGNPが増える、ってサイクルを回して、総需要と総供給を上げていくこと。それによって、生産を増やして、そうすると失業は無くなるでしょと。この時代はみんな基本的に古典派だったので、ヒトラーのやり方はかなり異色だった。生産が増えれば、失業は減る。生産が増えるってのは、仕事が増えるわけだから。GNPは雇用の大きさを意味する。生産がでかいほど雇用もある、当たり前のことな。

Iは企業が行うものと政府が行うものがあり、政府の投資を増やすってのがケインズの答えである。

賃金率ってのは、時間あたりの賃金のこと。賃金は時間の考慮がない。賃金が100万円、って言われても、それが時給なのか日給なのか年俸なのか、わからない。だから実際には賃金率のほうが時給とかで馴染みはある。

スパイラルの話。政府投資を1兆円やるとGNPが1兆円増える。そうすると、所得が1兆円増えるので、消費が限界消費性向に基づいて増える。そうするとまた所得が増える。そうするとまた消費が増える。政府投資をスタートとして、総所得を増加させる。そうすると消費が増えて、そうすると生産と所得が増えて、そうすると消費がまた増えて、の連鎖が起こる。これがあるので、政府投資の5倍とかGNPが伸びることがある。

当たり前にYは総生産であり総所得と思ってるが、これが成り立つ前提は、外国と時間と政府が存在しないってことである。が、それでもこれは現実に通用し得る。無限に複雑な現実を完全に把握しようと思ったらどうにもならなくなる。故に、現実の中で重要なものを抜き出して、それを元に理論を作る。その抜き出しの質が、どんだけ現実と乖離するかを決める。一定の事実は捨てることを前提に考える。

ぺこぺこしてるようで全然してねえ、ってか全然自分が言ってることを曲げねえ、ってのが小室さん面白いな。おい、って思う。

時間を考えない、つまり減価償却を考えない経済学を、スタティックな静的な経済という。

生産ってのは、企業が作った付加価値である。100万で仕入れて200万売り上げたら、100万が生産。国民生産ってのは、消費財の販売額からコストを引いたもの。50万円で作った機械が100万円で売れたら国民生産は50万円。生産材の中間的な売買は国民生産の計算においてはプラマイゼロになる。30万の生産材を売ったとしても、それを使って売り上げを出したらコストとして30万を引くでしょう。要は、付加価値を、つまり売り上げからコストを引いた差分の合計がGNPってか生産であり所得になると。

会社の生産ってのは結局、賃金とか地代とか利子とか配当とかとして国民の所得になる。から、Yは生産と所得。

ケインズは、需要に供給が追いつく、って考え方をする。故にまずいのは、需要が小さいこと、つまり生産が小さく景気が悪くなる、または、需要に対して供給が間に合わない、戦中の日本の航空産業的なね。逆に基本的な考え方は、需要をデカくしろ、そうすれば何とかなる。

実際の経済では、作ると売れ残りが出る。売り切れなかった、っていう。で、それをどう扱うかでいうと、y=c+i にねじ込みたいので、売れ残りは生産に対して消費ではなくて投資として、在庫投資、として投資として処理する。つまり、これから消費に転化するもの、として投資に含める。それで式の正当性を継続する。

価値は価格と数量。10円のガムを5個買ったら価値は50円。簡単。

消費を決定する最大要因は何か?所得だろと。故に、cはyを変数とする関数とおける。俺これいつも逆で覚えちゃうけど、cがyの関数だから。

C=aY+bになる。aは限界消費性向で0.8とか。bは最低限生きていくのに必要な金額。で、一次関数で簡単ではあるが、計算すると実際によく当てはまる。からこれでいい。

I、つまり投資について、最重要な変数は何か。それは政府の投資である。これがケインズの核。特に景気が悪いときに関しては、民間は投資しない。故に政府の投資が投資における中心となる。ところで、Yを生産と所得である、と置いた時の前提で、政府は無いって仮定してる。これはつまり、モデルの中に政府を入れない、ってことである。なので、Iは外生変数、つまり定数として扱う。

貯蓄ってのは、貯金って言ってもいいけど、要はそれがあればあるほど、消費と投資に金が回らない、が故にciが小さい。が故にyが小さくなる。故に、貯金されると経済が回らないので、消費するなり投資するなりして欲しい。じゃ無いと景気は悪い。

結論を教えてくれるでもなく、こうでしょほら!で終わった。小室さんらしいはらしいな。

ケインズはマジで難しいので、サムエルソンも、一読して全くわからなかった、と言ってる。まあ原典に当たったら、すごい知識量と才能がないと読み解けない。でもそこまでいかなくても多分いい。専門家になりたいわけじゃなくて、いずれの場面においても重要なものを正しく抜き出せるようになりたい。そのための勉強は厭わないよ、っていう。

Y=C+Iである。かつ、C=aY+bである。ここでI,a,bは定数。したがって未知数はY,Cの二つ。ここにおいて、Y=b+I/1-a, C=aI+b/1-aと書ける。これはつまり、定数に数値が与えられれば、未知数が同時に定まる。

ちょまじで、ボールド使ってくれ。後から見返すときに、全部読んでるのはだるいわ。

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