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Single『十字路に立つ』セルフライナーノーツ


1.「十字路に立つ」
作詞 ハルカ 作曲 ハルカ 編曲 安原兵衛


”「諦めるにはまだ早い」って誰かが言ってた 
考えてみればそうなのかもしれないね
できることはまだまだあるって口では言ってみるけど
これ以上傷つきたくはないんだ”


10周年のライブのためにとにかく必死になっていた時期、どうしてだか、同じように必死で頑張っている人達とたびたび出会うことがあった。
実際には、今まで意識が向いていなかっただけで、自分がそういうモードになって初めてその存在に気付けただけなのかもしれない。
いずれにしても、そういう人たちの必死さや本気さに私はとても勇気をもらった。
一生懸命な姿を見せることは格好悪くないという、単純で当たり前のことを、今になって教えてもらった。

今更「夢」について書くなんて恥ずかしい。

多分どこかでそう思っていた。
だから、その気持ちをそのまま書いた。
頑張ってもうまくいかないことは、少しも恥ずかしくない。
むしろうまくいかない中でよく続けてきた。
挫けそうな自分に言い聞かせるように。そしてそれを聴いた誰かが、また少しだけ頑張れるように。

編曲は、10年前からずっと信頼している、安原兵衛さん。



2.「恋に気付くのは」
作詞 ハルカ 作曲 ハルカ 編曲 江畑兵衛


思い出すのにちょっと苦労するような パッとしないイントロみたいにさ
喫茶店で聴き流してるくらいの そんな出会いのあなただった
余裕で鼻歌歌ってみたりして 夏の坂道自転車で下ってふと
何気なく考えてみただけなんだ 今何をしているんだろうなって”


初めて会ったときには何の印象も抱いていなかった人が、ふとした瞬間に頭の中から離れなくなるってことはありませんか。
出会った瞬間に電流が走ったり、目と目が会った瞬間に運命を確信したり、そんなわかりやすく劇的な出会いは現実にはそうそうなくて、
実際は「あの人ってどんな顔だっけ」とか
「よく考えたら割といい男(女)かも」とかを冗談半分に思っているうちに、
なぜだかどんどん魅力的に思えてきて、気づいたらその人のことしか考えられなくなる。
え、恋?
っていうその瞬間を書いた曲。

いつの間にか好きになっている曲や、いつの間にか好きになっているバンド、
それはこういう恋に似てる。

編曲は『明日は晴れるよ』でもお世話になった、TRIPLANEの江畑兵衛さん。



3.「アイリス」
作詞 ハルカ 作曲 ミユキ 編曲 ハルカトミユキ

"今あなたの世界が狭くて退屈だったならいいのに
こんな私にも気付けるくらい。そんなこと間違っても言えない
遥か先を見つめるその瞳に 輝くのは他の誰か
私じゃ届かない光"

「アイリス」(Iris)とは、英語で瞳の中の虹彩のこと。
瞳孔の周りにある色のついた部分。つまり、人が人の目を見つめたときに認識する、相手の瞳の色や光そのものだと思う。
夢を追いかける人に恋をしたとき、そんな姿こそに惹かれる反面、その人が見つめている果てしなく広い世界に入り込めない、自分の小ささを思う。
そう考えると、ラブソングではありながら、この曲のテーマも実は「十字路に立つ」と同じように、"頑張る人の姿"からインスピレーションを受けている。

ミユキから送られてきた最初のデモは、サビのメロディーが完成版とは違うものだった。そこから、私が少しだけメロディーをいじって現在の形になった。

この曲は、デモの段階からピアノと歌だけのシンプルな強さがあったこともあり、
アレンジまで自分達で完成させることにした。
歌以外はほとんど、打ち込みと自宅レコーディング。



以上3曲。
配信は以下から、是非。
沢山の方に聴いてもらえることを心から願っています。


読んで下さってありがとうございます。思考のかけらが少しでも何かの役に立ったなら幸いです。