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Meet our Startups

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スタートアップのインタビュー記事や業界トレンドに特化したスタートアップ情報などをご覧いただけます。
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2020年5月の記事一覧

誰もが自分のカルテ情報へ簡単にアクセスできる未来をつくりたい。 エニシア 株式会社代表取締役:小東茂夫氏インタビュー

自分や家族の病歴を、どれだけ正確に覚えているだろうか? 現在の日本では、診療明細とお薬手帳があるだけで、複数の病院での治療内容や経過などを包括的に網羅した情報源は存在しない。カルテの自動化サービス「SATOMI」を展開するエニシア株式会社。代表の小東氏は、家族の難病と向き合った経験から、カルテの正規化・自動化は医師の負担軽減だけでなく患者にとってもメリットを出せると強く語ってくれた。 家族の看病で感じた医療情報へのニーズ ーーそもそもの起業のきっかけを教えていただけますか。

KYOTO Hardtech & Health Batch 1 採択スタートアップ紹介(EXPO予習)

こんにちは!京都Hardtech & Health担当のHaruです。サウナ大好き人間ですが、数ヶ月サウナに入れずうずうずしています。 さて、スタートアップ紹介の続きを近日公開と言いながらだいぶ時間が経ってしまいました(汗 お待たせしてしまい申し訳御座いません。しかし、私は気持ちを切り替えてポジティブにいきますよ!! そして!! COVID-19で延期されていたKYOTO Batch 1 EXPOが開催されることになりました。5/26(火)にOnline開催(無料)

大企業を辞めて来たベンチャーだからこそ、大企業にはできないことをやる。 株式会社AtomisCEO 浅利大介氏インタビュー

Hardtech & Healthというカテゴリにとどまらず、様々な分野への応用が期待できる素材系スタートアップが、京都大学発の多孔性配位高分子(PCP/MOF)技術を持つAtomisだ。気体をナノレベルで制御する技術を利用した小型ガスボンベ「CubiTan」には、100年間変わっていないガスの流通を変えられる可能性が期待されている。大企業にはできないベンチャーならではの強みや、日本では珍しいマテリアルのスタートアップとしての意気込みを語ってもらった。 イノベーションを起こ

この製品が持つ価値をわかってくれる人と出会いたい。 iCorNet研究所 代表取締役 秋田利明氏インタビュー

Introduction日本人の死因の第2位を占めるのが心疾患。その中でもっとも多い死因が心不全である。心不全悪化の最大の要因となっている進行性の拡大(=心臓リモデリング現象)を防止する心臓サポートネットを開発しているのが、名古屋大学医学部心臓外科特任教授でもある秋田利明氏が率いるiCorNet研究所だ。心不全患者毎に設計・製造されたメッシュ状の袋を心臓にかぶせて心臓の拡大を防ぐというこの医療機器を、14年間研究・開発してきた秋田氏。大学発スタートアップという立場から、製品を

がんが手遅れになる前に、家庭で手軽に検便・検尿ができるセンサーを普及させたい。 RedEye Biomedical Inc. Nelson Yan, Ph.D./Founder & CEOインタビュー

Introduction 大腸癌や膀胱癌の早期発見に役立つ一般家庭用検査デバイスを開発しているRed Eye Biomedical。手掛けるのは、水洗トイレで排泄した後にリトマス試験紙のような使い捨て紙片を便器の中の水にひたして、便や尿中の血液を検出するヘモグロビンセンサーだ。創業者でCEOのネルソン・ヤン氏は、起業に到るまでの長い道のりから、文字通り心血を注いで開発したデバイスについて話してくれた。 家族が打ちのめされた義理の父のがん宣告ーーなぜRed Eye Biome

皆が運動を楽しめる、クラウドベースのパーソナライズドスポーツクラブを作りたい。 ELXR創業者 ステファン・ファン氏インタビュー

Introduction フィットネスジムに行っても長続きしなかったり、張り切ってエクササイズをしたものの逆に疲れすぎてしまったりした経験はないだろうか。シンガポール発のELXRはDNAに基づいたフィットネスプログラムや、エクササイズ動画を展開することでパーソナライズされたフィットネスプログラムを提供している。元軍人という、起業家としては異色の経歴を持つファン氏は#Livebetterというハッシュタグが目指すゴールについて語ってくれた。 軍の特殊部隊から起業家へーーELX

AI病理診断で医療現場の過酷な労働環境を変えたい。 株式会社アドダイス 代表取締役 伊東大輔氏インタビュー

Introduction 日本のみならず世界中で見られる大都市への人材流出。工場や各種施設、病院に至るまで地方では人材流出に歯止めが掛からず操業自体が危うい状況となっている。労働集約的な検査・診断業務を、独自特許AIを用いて職人不在でも可能にし、AIを活用したサプライチェーンの提供を目指すad-dice。創業期のAIとの出会いから、現在広島で取り組む医療分野への応用までの軌跡を紐解く。 知性が宿っていく人工知能にポテンシャルを感じて ーー今の事業を始めるきっかけについて

熱量のある人たちと組んで世界を変えていきたい。株式会社ユカシカド代表取締役兼CEO 美濃部慎也氏インタビュー

Introduction ヘルスケアのテクノロジーが発展する現代。ウェアラブルデバイス等により多くのソリューションが実現した。しかしながら、健康の三原則である「運動・栄養・休養」のうち、唯一栄養については手軽に定量的に把握する適切な手段がなかった。美濃部氏が2013年に立ち上げたユカシカドは、世界で初めて尿サンプルを使用して栄養バランスの評価を可能にし、人々が人生100年時代を健康に楽しむための栄養バランス改善までをトータルサポートする。創業から今に至るその思いとは。 起

違いに悩む人の孤独に寄り添う、お母さんみたいなAIを作りたい。 HoloAsh, Inc. Yoshua Kishi氏インタビュー

Introduction 「違いがある人が生きやすい社会を」。HoloAshのKishi氏がプレゼンテーションの最後に言う言葉だ。ADHD(注意欠如・多動症)であり、連続起業家でもあるKishi氏が立ち上げたHoloAsh。自身の持つ「違い」を強みに変え、孤独を解消してくれるAIチャットフレンドを開発している。全米で800万人程度いると言われているADHD患者をはじめ、精神疾患を抱えた人や性的マイノリティに属する人など、「ふつうと違う」ことで悩みを抱えがちな人々の寄り添う木に

全ての病気に特効薬がある世界を目指して。 MOLCURE, Inc. CEO 小川隆氏インタビュー

Introduction がん細胞などをピンポイントで治療する、副作用の少ない効果的な治療法として期待を集めるバイオ医薬品。しかし適切なバイオ医薬品を作るためには数億を超える分子の組み合わせから候補を絞り込む必要があり、そのプロセスでは人間が一つずつ実験を繰り返して候補を見つけているのが現状だ。バイオ医薬品の創薬プラットフォームに世界で初めてAIを活用したMOLCURE社。AIとバイオの掛け合わせで従来にない抗体発見効率を実現する同社だが、そこに到るまでの道のりについて小川隆

検査を迅速化することで、診断プロセスのボトルネックを解消したい。 Gattaco, Inc. Founder & CEO Michael McNeely氏インタビュー

Introducion血液検査の簡易診断キットを開発しているGattaco。創設者でCEOのMcNeely氏は、福島第一原発の事故をきっかけに簡易診断キットの重要性を感じ、Gattacoの原型となるテクノロジーを生み出したという。科学者としての立場から、ヘルステックスタートアップの資金調達の難しさや、「検査の迅速化」というミッションの重要性について語ってくれた。 ーーGattacoを立ち上げたきっかけは何ですか? 2014年にGattacoを立ち上げた時は、私ひとりだけで

自分で自分の健康をコントロールできるという自由を、もっと多くの人に。株式会社スクリエ代表  岡本孝博氏インタビュー

Introduction 歯科口腔外科医としてのキャリアを経て、使い捨て入れ歯・嚥下プレートを提案するスクリエの代表を務める岡本孝博氏。未だに職人の手作業に頼っている入れ歯制作を、「みんなで作るもの」としてオープンソース化することで、歯をなくした人のクオリティ・オブ・ライフが上がると語る。 ただ生きるための仕事から脱出したいーー設立に至った理由を教えていただけますか? いちばん強い動機は「コントロールできる何かが欲しい」という衝動ですね。「表現」と言った方が綺麗なのかもしれ

大学発技術シーズを社会実装し、成果を社会に還元したい。 Photo Soni Life Technology株式会社(旧Photo Soni Tec) 事業化推進責任者 若松知哉氏インタビュー

Introduction Hardtech & HealthのBatch 1プログラムに参加した15社の中で、最もアーリーステージのスタートアップがPhoto Soni Tech。京都大学の技術シーズをもとに、会社を創設しようとしているPre-Seedの段階だ。アーリーの立場でアクセラレーションプログラムを活用することのメリット、そして大学発スタートアップとしての同社のミッションについて若松知哉氏に話を聞いた。 ーーどういう経緯でPhoto Soni Techをやろうと思わ

京都から世界へ。~地球上の全ての人を120歳までお連れする~ 株式会社HACARUS 代表取締役CEO藤原健真氏インタビュー

Introduction 京都発のスタートアップとして大きく注目を集めているのが、藤原健真氏率いるHACARUS (ハカルス) だ。スパース・モデリングと呼ばれる軽量AI技術をもとに2014年に創業し、以来急速に成長している。HACARUSは最近、大阪ガスが率いるシリーズBラウンドを提起し、京都大学と神戸大学とのプロジェクトを発表しました。HACARUSの持つビジョンや、あえて京都に拠点を置いている理由についてなど、Plug and Play Kyotoから徒歩6分という近さ