【ダークファンタジー】 吸血鬼と月夜の旅 -第9話-
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愛の教団
小屋の中に差し込んできた明るい太陽の光が、エルジェベドらの目覚ましとなった。
外では何羽かの小鳥たちが楽しそうにさえずっており、その声を聞いていると自然に彼女らの視界もはっきりとしたものになる。
「おはよう、お前ら」
——とは言っても、すでに彼女はほかの二人よりも一足お先に目を覚ましていたようだ。 昨日の夜と同じようにソファに腰掛けながら、上半身のすべてを背もたれに預けくつろいでいる。
「おう、おはよ」
「んぅ……おはようご