【映画感想】さらば青春の光 デジタルリマスター版

わーこの人Sting味あるなぁー。

なーんてことを見終わったあと思って、スタッフロールみてたら本人やんみたいなことがおこってしまったww

一緒に見た友人と「名作と言われているので見ねばならんのだけど、家で見たら多分30分くらいでやめちゃう作品」ということで合意しましたw

主人公がとりあえず迷惑極まりない。

青春って何故、盗んだバイクで走り抜けるねん。国とか関係ないんですかね〜?ってくらいな気分で見終われます。

Wikiなどであらすじ見てても「?」となるような感じだったんですが、見終わってみると正しい。だが理解不能。

そんな20代前半くらいの男子が主人公。

低所得層の両親の家で育ち、学校もまともに出てないので、広告代理店のお使いを頼まれるだけの部署にいる。

単純作業。でもまともに働いていない。お使い頼まれても気まぐれで夕方まで行かなくて嫌味言われてもどこ吹く風。しかも預かったグラビア用の写真をがめて家でオカズにしちゃう。本気でヤバイだろとなります。

そして夜は仲間たちと改造したスクーターを乗り回して街に繰り出す。招待されてないホームパーティに顔を出して、気に入らないことがあればその家の庭をスクーターでめちゃめちゃにする。薬局に忍び込んで決まる薬を盗み出す。

しかも再開した友人がロッカーになってたんですが、彼が自分の仲間たちにボコられてても逃げ出してしまう。

そりゃもう、迷惑でしょうよとなりますね。

We Are MODS——仲間という幻想。

徒党を組んでいると自分が強くなったような気持ちになって、そして鬱鬱とした現実を受け入れきれず、仲間たちとの乱痴気騒ぎのはてに、街を破壊してしまうわけです。そのあたりで気がつけばいいんですが、この時のパーティの時のリーダー格のような男(Sting味があるw)が裁判で、彼らにとって高額の罰金をさらりと支払ったことで、主人公はMODS最強!

俺TUEEE!!を発動してしまうのですが、自分の家に帰れば、実家の親には怒られ(当たり前)、もうかえってくんなと追い出され(こんな息子ならわからんでもない)、会社で無断欠勤をとがめられたらやってらんねーと啖呵切ってやめてしまう(あほなの?)、そしてなけなしの退職金(いい会社じゃん)をほぼクスリにつぎ込んでしまう。ちなみにその前段で暴動の時に思いが叶った(ビッチな)女の子はあっさり仲間に寝取られてました。

仲間たちの前で、暴動の時に街角で立ったまんまやったってマジなの?ばかなの?と自分的にはロマンティックな思い出をあざ笑われるというプレイ付き。

そしてさらに自棄になって、暴動を起こした街に何故かやってきたら、あのSting味のある男のスクーターがゴージャスなホテルの真横に!

仲間は幻想だったけど、でも俺はMODS!

イケてる!

と思ったかどうかはわかりませんが、ホテルに彼がいるのでは?とのぞいてみたところ、なーんと彼の正体はしがないベルボーイ……。

くっそくっそくっそ!

とさらに突っ走っていく主人公。って自分で書いてて全然共感できないんですわ。

だって、そんな簡単に生活捨てられないもの。仕事やめるにしても、明日からどうするんだ? って普通の人間は考えちゃいますよ。って隣にいた友人にいったら、イギリスのサッチャー体制の頃の男子は大抵こんな感じ。今もあんまり変わらないしと半笑いで答えてくれました。まぁたしかに、トレインスポッティングのユアンもそんな感じでしたよね〜。

周りは結構堅実に生きていることに気がつかない。

集団で徒党を組んでいるとうっかり、集団が個であると考えちゃうんでしょうね。だから俺は強い。裁判官にも負けない(からかったのはStingなんだけど)。

でも実際、周りの仲間たちはそれぞれ個性がちゃんとあって生きていることがわからなかった。ベルボーイ!って馬鹿にしちゃうけど、小切手で罰金すぐ支払えるくらい堅実に暮らしてるわけですよね。

そういう周りの個と自分を比べれないことこそ集団からはじき出される原因だったんだろうなぁ〜と思うわけです。

まぁ突っ走ってる男子、こういう映画とかで離れて見るのは楽しいんですけどね。

あとやはり音楽、ファッション、すごく格好いい。あの時代のそういう空気感をめちゃめちゃ感じ取れる作品でした。

監督:フランク・ロッダム

出演:フィル・ダニエルズ
レズリー・アッシュ
トーヤ・ウィルコックス
フィリップ・デイヴィス
マーク・ウィンゲット
スティング

5/1000


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