今日はオシャレをして美味しいもの食べて眠る
普通、ってなんだろうか、と思う。
結婚をした夫婦は、子供を持つのが普通。
普通は。
それでも、その普通が手に入らない人もいるのだ。
不妊治療を始めてもうすぐ一年が経つ。
人工授精も大体9割の人が妊娠すると言われている回数までそろそろ達しそうだ。
その間に、周りはどんどん妊娠して、子供を産んでいく。
年下も、同じ年も、先輩も。
別に子供がいない人生は絶対に嫌だと思っているわけではないので、ダメだったらダメでいいんだけど、その普通じゃない、ことに毎月打ちのめされる。
みんな普通だから、普通じゃない人の気持ちもわからない。だから平気で早く子供産んだほうがいいとか、仕事ばっかりするなとか、栄養とってちゃんと体づくりしてないのが悪いとか、人工授精なんて…って言ってくる。体外受精って言った途端に顔を顰められたこともある。妊活やめたら子供できた人もいるよ、神頼みはしたの?とかも言われる。
でも今度不妊治療していた人からしたらまだ一年で、体外までステップアップしていない私はまだまだなんだろうから、大変で辛いなんていうのもそこも気が引けてしまう。
多分機能的に問題があるから体外受精の方がいいのだろう。でも踏み出せない。お金の問題じゃない、この先まで行ってまだ、普通じゃないんだよに直面した時、なんとなく自分の心が壊れてしまうのが怖いのだ。
そして体と心に負担をかけて、お金も桁が変わって、ホルモン剤を自己注射しながらメンタルと体調を維持して今の仕事を続けるのはなんとなく至難の業だろうな、とも思ってしまう。
案ずるより産むが易しなんだろうけれど。
友達関係も難しい。
シングルでも実は結婚したいシングルの人との距離が難しい。子供がいる子や妊娠している子はやっぱりそっちで集まっている。私はどこにも入れない。
このまま子供ができなかったら「やっぱりあの子はバリキャリ志向(に見えるらしい)だから子供より仕事をとったんだね」とか言われて、もっと疎遠になっていくのだろう。私の傷ついた心は誰も知らないまま。
どうやったら自分の心に折り合いがつけられるだろう。
毎月リセットがくるたびに、スケジュールを眺めながら病院に行く算段を淡々と立てている自分も恐ろしい。
まだこの絶望と焦燥にジリジリ焼かれながら、誰にもわからないように一つ涙をこぼし、それを拭うのだ。
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