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【あつ森】Shining star クリスマスストーリーガイド①脚本編🎄

あつ森ファンタジームービー、『春はどこへ行った?』(以下はるどこ)『World's End Happy Birthday〜君に贈る物語〜』(以下、ワドハピ)シリーズの、新作クリスマスストーリーガイドpart1です。

part1では、脚本面から、どのように物語を構成していったか、物語制作のための設定資料や、物語に込めた想いについて書きました!

撮影•編集、島クリエイト、部屋クリエイト、マイデザイン、衣装美術設定については、後日のpart2記事にてご紹介します🌼

※本記事には、はるどこ•ワドハピ•クリスマスストーリーのネタバレが含まれます!

予告ポスター 


1.魔法世界のクリスマスとは?

クリスマスのお話を作るにあたって、最初に考えなければならなかったのが、「魔法時代のクリスマスをどう描くか?」でした。

既にはるどこで、私の島のオーナメントガーデンを登場させているため、クリスマスが存在するような描写は劇中に登場していました。

はるどこ 魔法のオーナメントガーデン


もっとも、世界の成り立ちや文化的背景が現実世界とは大きく異なるため、「独自のお祭りがあり、それがこの世界の現代のクリスマスの元となった」と構成することにしました。

クリスマスといえば、ツリーの上に輝く星。そして、はるどこ世界の魔法の源も、空から降った輝く星。

魔法世界の起源である、この日はきっと人々から大切な日として祝われているだろうと考え『星降祭』の設定を作っていきました。

そして、『星降祭』の成り立ちそのものも、主人公トーカと関わりがあったらいいなと思い考えたのが、冒頭に登場する『はじまりの魔術師 フレア』です。


トーカの正体であるスノウにそっくり!だけど、フレアは瞳の色がグリーンでクリスマスカラーです🎄
(スノウの瞳は青みがかったアイスグリーン)

優しくほのぼのとした性格で、火の魔法が得意。魔法でたくさんの人々の願いを叶えましたが、晩年は魔法が争いを生むようになったことを憂いていたようです。

ここで、よくわかる?フレアとトーカとスノウ、原作者のシャーペン落書き関係図です。
(※がっつり本編ネタバレです)

どうしてフレアとスノウがそっくりなのか?
それは、スノウがフレアの生まれ変わりだからです。

スノウが生まれながらにして強い魔力を持っていたのも、こういう理由だったんじゃないかなと思いました。

そして、フレアの持っていた火の魔法の因子が、潜在的にトーカに受け継がれたのでは…とこれまでのストーリーとの繋がりを考えていくのが楽しかったです❣️

1年前にはるどこを書いたときは、物語の範囲で描く設定しか考えていませんでした。

しかし、未発表短編、未来のワドハピ、過去のクリスマスストーリーと想像して書いていくうちに、物語の世界が深まっていって、作者としてもとても面白いです。

2. 星降祭へ

Snow島 星の神殿

ストーリーは、はるどこのリアルタイム、冬の時代へ。
星の魔力が衰え、魔法世界が崩壊へ向かう時代であり、冬の精霊とスノウにより、世界は終わらない冬に閉じ込められています。

トーカとトーコは『星降祭』で星の神殿へ。
ずっと一緒にいられるよう、お星様にお願いをします✨
この辺りの会話は、以前スペシャルサンクスストーリーの場面用にほんのりと考えていたものを書けてよかったです!

スペシャルサンクスストーリーより


この2人のお願いは、この時代では叶わないのですが…🥲(厳密に言うと、春の精霊に戻ったトーコは、トーカの目には見えないけれど、トーカが亡くなるまで側で見守っていました。)長い長い時を越えて現代で叶うことになります。

以上が、クリスマスストーリー前半、はるどこの魔法世界パートです。

ゆりーなちゃんがSnow島で新しい島クリエイトに挑戦し、抜群のカメラワークで撮影&編集してくれたことで、もうこれ劇場版でしょ🥹✨と思う最高の映像に仕上げてもらえて作者は本当に幸せです👼

3.双子の誕生日(物語の取捨選択)


物語後半、ワドハピの時代へ。
魔法世界の崩壊後、長い時が流れた現代世界です。

ストーリーの主役は「トーカ」と「トーコ」から、2人の生まれ変わりの「灯火」と「董子」へ。

あつ森ビジュアルだと年齢が分かりにくいのですが、時系列的にはワドハピの最終章後にあたるため、結婚後の25歳です。
(灯火は建築士、董子は児童文学作家、雪くんは弁護士になっています。)

どうしてここに灯火の双子の兄の雪くんが登場しているのか?というと、実はクリスマスが双子の誕生日だからです🎄

ふたりの名前が、灯火→キャンドル🕯のようにクリスマスを連想させることが由来で、かなり前からあった設定でした。

当初このシーンは、クリスマスが主人公の誕生日としても特別な日であることを強調したくて、最後にバースデーパーティとして登場するはずでした。

しかし、本作は歌入りの曲に合わせたムービーにしたかったため、ゆりーなちゃんからの提案で、歌のサビと映像の盛り上がりを重視して、ラストシーンをオーナメントガーデンにすることになりました。

このため、このシーンは中盤へ、さらに、ストーリーもシンプルにクリスマスに一本化することになり、誕生日についての会話は省略されています。

この辺りが、今回のストーリーの映像化にあたって1番難しかったところでした。かなり悩んだけれど、描写を絞ったことで結果的によかったなあと思います☺️

限られた映像の尺で、ストーリーの核を伝えるために何を取捨選択するか。今回もとてもいい経験になりました。

4.旦那さんはサンタクロース?

ところで、『星降祭』から『クリスマス』へ変化したことにより、『フレアを模した赤い衣』の意義はどう変わったのでしょうか?

これもムービーでは直接描いていないのですが、現代では『サンタクロースの赤い服』になったと考えています。

サンタクロースって、ソリで空を飛べるし、魔法使いっぽいですよね✨

こどもたちのお願いを叶えてプレゼントを贈るのも、魔法で人々の願いを叶えたフレアと重なるかなあと考えました。

というわけで、董子にとって、『恋人はサンタクロース』のように、旦那さん(の前前世)はサンタクロースなのでした🎅

5.ふたりの思い出の場所へ

クライマックスシーン、2人はオーナメントガーデンへ。

この場所は、ワドハピ最終章で建築士になった灯火が再現した、はるどこ世界の思い出の場所です🌸


ワドハピ最終章では桜色のガーデンでしたが、これは前世で一緒に行けなかった春のガーデンを再現して、今度こそ一緒に行きたい(一緒に生きたい)という想いが込められていました。

今回は、前世で一緒に行ったクリスマスのガーデンの再現です。灯火なりに新たなアレンジが加えられていますが、また一緒に行きたいという想いが込められています。

結婚してはじめてのクリスマスだから、気合いを入れて作ったんでしょうね✨


灯火は董子に花火をプレゼントし、前世のトーカと同じように、けれど灯火自身の気持ちで「君とこれからもずっと、一緒にいられますように。」と願うのでした。

世界がどんなに変わってしまっても、変わらない想いがあったらいいなと、リフレインさせています。


最後の台詞「みんなにも幸せの流星が降りそそぎますように」はゆりーなちゃんの提案です。

私には思いつかなかった、とても素敵な思い遣りのこもった台詞です🥹

巡り巡って、灯火もまた前前世のフレアと同じように、誰かの幸せを願うのがいいなと思いました!

以上、クリスマスストーリーガイドpart1、ストーリー編でした。

読んでいただきありがとうございました☺️💓

撮影•編集、島クリエイト、部屋クリエイト、マイデザイン、衣装美術設定などについてはpart2の記事でご紹介します!


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これまでのnote記事
❄️春はどこへ行った? 原作版

🌸 World's End Happy Birthday 原作版+番外短編ストーリー

🦋制作パートナー 
撮影監督•編集 ゆりーなちゃん

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