成長が遅いからこそ。

1年前の自分の写真をみた。

鏡に写っている自分と
全然変わらなかった。
ただの30代の男。

1年前のわが子の動画をみた。

別人だった。

1年前はこんなにも
不安定な歩き方だったのか。

1年後に今日のわが子の写真をみたら
これまた別人に見えるんだろう。

☘️

1年前。
何の変哲もない
ただただ普通の毎日で

ずーっと
こんな日が続くと
思っていたけど

いまになって思う。

1年前の
あのトボトボ歩くわが子には
もう会えない。

階段をおりるときに
手をさしのべてくる
いまのわが子を
1年後には
もう見ることができない。

それを成長とよび
喜ばしいことではある一方で
ちょっとだけ寂しいのは
なんでだろう

もっともっと
大きくなってほしい
と思う傍ら

いつまでも
この愛らしいフォルムを
眺めてたい
とも思う相反する感情。

☘️

保育園からお呼びだしがあった。

どうやら
うちの子は成長が遅いらしい。

発達支援センター的なところに
連れていくことになった。

確かに他の子と比べて

しゃべらないし
コップのみできないし
他人に1ミリも興味ないし

薄々気づいてはいたが

いつかはできるように
なることだから
あんまり
気にしすぎんようにしたい。

成長が遅いことを
しゃべれないわが子を
コップから水を垂れ流しするわが子を
親にしか興味ないわが子を
慈しむ猶予をたくさんもらえた
と捉えるようにしよう。

☘️

午前中に外で遊びまくって
お昼寝の時間をとうに過ぎて
帰宅すると

三輪車にのりたいーー!!!!

って大号泣した。

悲惨だった。

10分後に疲れきって
爆睡する未来を
予測できている
自分にとって

ただただ三輪車にのりたい
と今しか見えていない
わが子が
すこしうらやましかった。

しょっちゅう
ちょっと過去とちょっと未来の
邪念が渦巻いているから。

いつかわが子が
そういうことも
計算できるように
なったら
今日の悲惨な１日に
戻ってみたいな
って思う日がくるのかな。

おわり。