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対抗戦のムイビエン

2022年1月8日横浜アリーナにて行われた他団体の興行に、ムイビエンの所属するプロレス団体が対抗戦としてブッキングされました。
もちろん所属選手であるムイビエンも、その対抗戦にエントリーされました。

業界一位の他団体と、ムイビエンの所属する業界二位の団体の対抗戦は大きな話題を呼び、プロレスファンの注目を浴びる大会となりました。
その中でムイビエンはとてもムイビエンらしい、ムイビエンな戦いをプロレスファンに提供してくれました。
それはプロレスの技や受け身という表面に現れるものでなく、ムイビエンのプロレス観をそのまま体現してるかのようなファイトでした。

試合自体は大会中の第1試合という位置で、決して注目度の高い試合ではありません。
ただ、その中でもムイビエンは対戦相手と過去に接点があり、もっともフィーチャーされやすい立場にありました。
しかし、試合の内容的にムイビエンは大きな見せ場を作ることなく、チームも負けてしまいました。

そんな試合の何がムイビエンだったのか?
それはこの試合、この興行でのムイビエンの存在意義を考えるとわかります。

前述の通り、ムイビエンの所属する団体は業界で二位です。
業界一位の団体の興行に出場するにあたり勝敗も大事なファクターですが、それと同時に業界内の資源の奪い合いという側面も強くあります。平たく言うと第一位の団体の顧客に対してのアピールです。

ムイビエンは間違いなく、大舞台で自分が目立つよりも、若手の選手にスポットライトを当てることに自身の試合での存在意義を見出してます。
目立ちたくないならプロレスラーになってるわけがありません。
こんな大舞台でムイビエンだって目立ちたかったに決まってます。
でも、ムイビエンは所属団体の未来と、タッグを組んだ若者の未来を優先したのです。
試合後のSNSを確認すると、MVPにタッグを組んだ稲村選手を推す声が散見されます。最後に相手からスリーカウントを聞いたのは若手の岡田選手です。
自身のレスラーとしてのエゴを押さえ込み、自軍の若者の印象を他団体の顧客に残すことに成功してるのです。
まさにムイビエンです!

そんなに遠くない未来。
今回の対抗戦での敗戦を糧に、更に強くなった2人の若者がプロレス界を席巻するでしょう。

ムイビエンの予定通りに!

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