ライバル同士が手を取り合う最高に熱い展開 後編

前回のお話はこちら

さて前回はMACCHOとKREVAの長きにわたる確執、そしてそれを打ち破る最高の展開と楽曲について語りました。
もうすごい語りました。でもできればもっと語りたい。
特にMACCHOのそれぞれのdis曲のピックアップから、その楽曲のそれぞれの印象とか語りたい。
でもさすがに畑違いというか毛色違いなので、前回くらいの内容でご容赦を。

さて今回は『ライバル同士が手を取り合う』について、どんなものがあったかを振り返ろうかと思います。
小説、映画、ドラマ、アニメ、漫画と様々な媒体がありますが私が漫画好きなので、今回は漫画に絞り挙げさせていただこうかと思います。

かつて互いに鎬を削り、あるいは競い合い争い合うこともあった二人が手を組むときとはどんなときか?

桜木&流川

『THE FIRST SLAM DUNK』劇場であるいはネットフリックスで見ましたか?
見るたび劇場だろうが自宅だろうが晴子さんのごとく全力で号泣する私です。
なので一番初めにこれを紹介したかった。

『THE FIRST SLAM DUNK』では主人公が宮城リョータなのでそこまでフィーチャーされることはありませんが、原作漫画では桜木と流川は犬猿の仲と呼べるほど事あるごとに対立し競い合います。
お互いともが「自分の方が選手として優れている」というプライドもあり、それがぶつかり合い相手を立てることは決してありませんでした。
特に流川はその傾向が強く、桜木相手以外にも試合中は「自分がこの場で最も優れているプレイヤーだ」と思いプレーをしていました。
もちろん味方へパスを出す時もありますが、それは自身のプレーのみではどうしようもなくなった時で、流川自身がとてつもなく高い能力を持っているため余りその場面は少ない。
しかし山王戦ではついに自身のスキルを越える相手と相対しました。かつてのライバル仙道の言葉を思い出し「味方も頼っていく」というプレーを自ずと選択することで『得点を稼ぐエース』から『チームを勝たせるエース』へと成長を遂げる。

一方桜木はまさに天才。
圧倒的な身体能力を武器にバスケットボールを初めて半年ほどで全国クラスの選手となりました。
桜木自身もその自身のセンスを疑うことはなく、自ら「天才ですから」と自称していく。
まだ初心者なためボール運びは味方頼りということもあり、基本はゴール下周りでの活躍をしていくこととなる。
そして山王戦が始まると圧倒的な全国トップの高校との差が圧倒的な点差という形で現れた。
そこで発覚した桜木の真価は驚異的な身体能力だけではなく「どんなときにも諦めない絶対不動の精神力」だった。
この諦めの悪さはチーム内にも波及していき、ポイントゲッターの三井も「諦めの悪い男」と再度自覚し覚醒していくのであった。

そして迎えた試合最終盤。
試合時間残り数秒で一点差で負けている中、流川の切れ味鋭いドライブで相手ゴール前までボールを運ぶが、敵チームの選手二人が壁となり全国屈指の攻撃力を持つ流川であってもゴールをこじ開けるのが至難の業だった。
シュートモーションに入っている流川がふと視線を横に流すと、ケガで立つのもやっとの桜木が流川を見つめパスを求めていた。
*もうここの時点で泣ける
「お前のためにチームがあるんじゃねぇ。チームのためにお前がいるんだ」
監督の過去の言葉だが、流川にもその思いが伝わったのだろうか。
桜木にパスを出し受け取るとそのまま散々特訓したゴール下シュートで最も成功率の高かった位置からシュートする桜木。
シュートはブザービーターとなり一点差でチームは勝利した。

無言で歩み寄る流川と桜木。
そしてお互いの高まった思いをぶつけるハイタッチ。

まさに『ライバル同士が手を組んだ最高の瞬間』の一つであると思います。

あとがき

他にも2,3上げようと思ったらスラムダンクへの熱い思いを止められず長くなってしまった・・・。
せっかくなのでここで挙げさせてもらう。

孫悟空&ピッコロ

ドラゴンボールの名コンビ。悟空とベジータを挙げる方も多いと思うが、その二人だと話の流れ的に組むんだろうなぁ感があったので、あえてピッコロの方を挙げさせていただいた。
なんせ前のエピソードまで死闘を繰り広げてた地球側最強の二人が新たな敵に挑む、という展開なので当時の子供たちは大熱狂していた(少なくとも私の周りは毎日この話していた)

アントニオ猪木&ジャイアント馬場

漫画ですらないけど、ここはいつか語りたい。
互いに日本プロレスで切磋琢磨に鎬を削った二人が時には争い合い時には協力していく最高の関係。
プロレスへの考え方の違いから親日と全日で袂を分けてしまったが、今日のプロレスがあるのはこの二人がいたからに他ならない。
板垣氏の刃牙外伝での二人をオマージュした姿に「本当にこうだったらいいのにな」と思わずにはいられない。

あとは「ナルト&サスケ」とか「ダイ&バラン」とか「アムロ&クワトロ」とか色々ありますが、やっぱりかつてのライバルが手を取りあうってのは読み込んだら読みこんだ分だけの感動を返してくれるので最高に熱いです。

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