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『カバの話 文体練習 尋問Ver.1.0』

彼の名前は?
竹田です
いつ来たんだ?
夜中ですね
どんな様子だった?
手のひらを擦りむいて泥だらけでした
なんでそんな傷を負ったって?
カバと相撲をとったと
カバ?
ええ、サバンナとかにいるカバです
どこで?
閉園のまぎわで人は疎らの動物園で
カバの居所に柵を越えて
どんなカバだったんだ?
体長3.5メートル 体重2トンはあるカバだったとか
カバは毎日、50キロの草木を食べて時速40キロで走るそうですね
そうか、それから彼はどうしたんだ?
何をしに来たのかとでも言うように見ているカバに
少しでも立ち止まっていたらそのまま動けなくなる気がしたので
すかさずカバの頭に飛びついたそうです
飛びついた?
ええ、噛まれても 踏まれても 終わりだけど
頭に抱き付いている限りは噛みつかれないはずだから
カバの首に腕を回して組み合ったそうです
それでどうなったんだ?
カバは大きく口を開け、身体をゆすって 頭を左右に振って
足が地面から浮いて。
そんな中、しがみつきながら、これが相撲だろうかと思ったそうです
あと、前足が足であって手でないならば膝を着かせるか、ひっくり返すしかないと
で、ひっくりかえせたのか?
唸り声を立てて、勢いよく頭を左に振られたときに
カバのしっとり濡れて柔らかかった首から体が離れて
宙を舞ったそうです
負けたのか?
ええ、その時、小さな白い蛇がにゅるにゅる空に昇っていくのが見えて
何年も鰻を喰っていないなと思ったそうです
そうか、でも、お前には、うな丼は出ないぞかつ丼だけだ
ええ、いいんですよ、最後にカバは尻を向けて水たまりの方へ歩いて行ったそうです

木戸-Zさん の『カバの話』のカバーバージョンです

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