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【ユニオンアリーナ】ゲームシステムの分析その4:トドメを刺そう!

針瀬です。

物騒なタイトルで始まりましたが、今回はユニオンアリーナにおける「効率的にライフダメージを与える方法」について分解し、あの時刺せなかった最後の1ライフを次こそは刺し切ろう!という回です。

まずはユニオンアリーナにおいて、ライフトレードのシステムがどのように形成されているかを分解します。

本ゲームにおける主なライフダメージの機会

このゲームでライフダメージが発生する機会は、大きく分けて

  1. パワー(相手をリソース不足に持ち込む)

  2. 物量(アタック数>ブロック数になる)

  3. 回避(ブロック回避効果が介入する)

の合計3つが存在します。

パワー(相手をリソース不足に持ち込む)

最もシンプルなライフダメージの機会として、相手のリソース不足が存在します。

ブロック側のブロックユニットを展開するための手札もしくはAPの供給が間に合わずにライフダメージを受けるパターンです。

本ゲームにおいてリソース差が生まれやすい最もメジャーなシーンは
ブロックによってキャラが退場するタイミング(攻撃側はリソース消費が無く、ブロック側は手札1とAP1を消耗する)
であり、これを誘発させやすい複数の高BPキャラによるビートダウンは、このライフダメージの発生をメインの戦術としている場合が多いです。

デッキ例:【緑ゴン】【青ノクチル】

物量(アタック数>ブロック数になる)

  • 相手のブロッカーを超える数のアタッカーを用意する

  • 除去で相手ブロッカーを退場させる

  • アタックフェイズ中の再アクティブによるアタック数の増加

といった手段によって、ブロッカーを上回る数のアタックを行うパターンです。

高エナジー高BPのキャラを擁立させる必要が無く、BPの小さいユニットしか場にいなくてもライフダメージを発生させることができます。

これも1.パワーと同様に潜在的にはほぼ全てのデッキが持つライフアプローチの手段です。

デッキ例:【紫真人】【黄伏黒釘崎】

回避(ブロック回避効果が介入する)

  • インパクト

  • ブロックされない

といったブロックを無視してダメージを与えるカード効果が介入するパターンです。

確実性の高いダメージソースとなりますが、相手のライフに余裕がある間はそのキャラの攻撃だけを無視すればよいため強みが薄く、逆に相手のライフが少なくなるにつれパフォーマンスが伸びていきます。

またブロック回避能力を持つキャラは脅威度が高いために高エナジーやレイド持ちのキャラに設置されやすく、これらを主軸に戦うデッキはブロックで時間を稼ぎながら1体~2体のメインアタッカーにライフアプローチを委ねるミドル~ロングレンジのデッキが多いです。

デッキ例:【旅団】【緑ランスロット】

組み合わせの相性(機能面)

基本的には上記3つを組み合わせることによってライフアプローチを行うのですが、中には相性の悪い組み合わせがあります。

今回はこの相性に関して、呪術廻戦の黄色のプールをもとにこれを分解したいと思います。

呪術廻戦(黄色)のカードプール

①パワー
┗〈2/1狗巻棘〉

②物量
┗〈レイド伏黒恵〉(〈嵌合暗翳庭〉)
┗〈レイド釘崎野薔薇〉

③回避
┗〈6/2五条悟〉
┗〈レイドパンダ〉

呪術廻戦の黄色プールにおいて特にライフアプローチの力が強い5枚(+1枚)を3つの系統に分類しました。

出典:ユニオンアリーナ
https://unionarena-tcg.com/jp/
出典:ユニオンアリーナ
https://unionarena-tcg.com/jp/
出典:ユニオンアリーナ
https://unionarena-tcg.com/jp/
出典:ユニオンアリーナ
https://unionarena-tcg.com/jp/
出典:ユニオンアリーナ
https://unionarena-tcg.com/jp/
出典:ユニオンアリーナ
https://unionarena-tcg.com/jp/

同系統の組み合わせ

例えば②の系統に属する〈レイド伏黒恵〉と〈レイド釘崎野薔薇〉であれば同じ性質を持つことから、2枚がバッティングしても指向性の高いライフアプローチを行うことができます。

例:〈嵌合暗翳庭〉の再アクティブで5回アタック、〈レイド釘崎野薔薇〉でレストさせてブロッカーを3体にする
→相手のブロッカーが4体いてもライフを2つ奪える

これは③も同様のことが言えます。

例:〈レイドパンダ〉と〈6/2五条悟〉でアタック
→自軍の展開量や相手のブロッカー数に関係無く、ライフを2つ奪える

②と③の組み合わせ

しかし、これが〈レイド伏黒恵〉と〈レイドパンダ〉だった場合、効率良くライフを奪えません。

例: 再アクティブで5回アタック、うちインパクトであるパンダのアタックのみを通され、他4回はブロックされる
→ブロッカーが4体いる場合、ライフを1つしか奪えない

①との組み合わせ

最後に①に関して、これは相手のブロッカーが不足して攻撃が通るといった戦術であるため、

敵ブロッカーの数を問わない③(インパクトやブロックされない)との相性は良くなく、

一方で敵ブロッカーの数が少ないとライフをたくさん削ることができる②と近いベクトルに分類されることから、①と②の相性が良く、③は独立していると言えます。

例として①②両方の性質を持つ〈嵌合暗翳庭〉などは、ロジック上強固なスキルセットを持っており、実際のゲームにおいても強力なカードとして認識されていると思います。

組み合わせの相性(パワースパイク)

上記では機能面における相性を分析しました。しかし、相性の良し悪しはこれだけでは語れません。

何故なら①②③の戦術はそれぞれ時間帯によってパフォーマンスが上下するからです。

本ゲームはボードが0の状態から、ターンが経過するにつれ両プレイヤーのリソースが成熟し、ボードが埋まっていきます。

つまり序盤はブロッカーが少なく、後半はブロッカーが多くなるゲームになっています。

ここで①②③を振り返った時、

  • ブロッカーが少ない時(ゲーム前半)に有効なのはアタック回数でライフを奪う②

  • ブロッカーが多い時(ゲーム後半)に有効なのは相手のブロックに対して強い①と③

であると分析できます。

上記のように、それぞれの戦術には

前半に強い
②物量

後半に強い
①パワー
③回避

という得意な時間帯(パワースパイク)が定義されており、各々が得意とする時間帯にその戦術を設定することで機能面における相性の悪さを超えて活躍できる場合もあります。

パワースパイクの設定が上手くいっている例:
前半ブロッカーが少ない時に攻撃回数を増やせる〈アッシュフォード学園〉〈レイドスザク〉でライフを奪い、後半相手のブロッカーが増えてきたタイミングで〈3/1ナナリー〉〈1/1ナナリー〉のブロック回避能力で突破する。

出典:ユニオンアリーナ
https://unionarena-tcg.com/jp/
出典:ユニオンアリーナ
https://unionarena-tcg.com/jp/

パワースパイクの設定が上手くいっていない例:
前半ブロッカーが少ない時にインパクト持ちの〈レイド果穂〉で奪えるライフは多くなく、中盤以降〈レイド凛世〉で展開しても相手のブロッカーが多くライフダメージを与えにくい。

出典:ユニオンアリーナ
https://unionarena-tcg.com/jp/
出典:ユニオンアリーナ
https://unionarena-tcg.com/jp/

上記のように戦術を掛け合わせる場合でもパワースパイクの設定を意識することでライフアプローチの力は格段に変わります。
ただ、あくまでパワースパイク上「上手く噛み合うことがある」だけであり、潜在的な相性は良くないままなので、可能であれば機能面の相性が良い組み合わせを選択することが望ましいです。

まとめ

①ライフダメージを与える方法には大まかにパワー・物量・回避と3つの系統がある
②同系統もしくは相性の良い戦術と組み合わせると効果的
③相性が悪い戦術同士でも、各々が得意な時間帯を考えて組み合わせると強く機能する

終わりに

今回は主に構築の観点から分解しましたが、ここで記載した内容はプレイにおいても応用できます。

例えば先攻3ターン目に〈レイドリンウェル〉と〈レイドキサラ〉のどちらかがプレイできる場合、どちらを優先的にプレイするべきか迷う方がいらっしゃるかもしれません。

上記で説明した通り、インパクト持ちの〈レイドリンウェル〉はパワースパイクが遅く、一方で〈レイドキサラ〉は相手のブロッカーが少ない序盤に機能しやすいためにパワースパイクが早いことから、先攻3ターン目には多くのシーンで〈レイドキサラ〉を優先的にプレイすることが望ましいと言えます。

出典:ユニオンアリーナ
https://unionarena-tcg.com/jp/
出典:ユニオンアリーナ
https://unionarena-tcg.com/jp/

…といったようにプレイにおいても指針になる場合が多いため、ご自身のプレイにあまり自信が無い方は是非意識してみてください。

あの時刺せなかった最後の1ライフを次こそは刺し切りましょう!

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