【ユニオンアリーナ】紫真人のすゝめ

2023年9月9日 14:26

※全文無料です。
また本記事の画像は全てユニオンアリーナ（https://unionarena-tcg.com/jp/）様が出典となります。

針瀬です。
今回はユニオンアリーナのリリース時から使い続けてきた【紫真人】デッキの解説をしたいと思います。
今回はこのゲームの上級者やバリバリの真人使い向けと言うよりかは、これから紫真人を使うよって方や、使ってるけど難しい！って方々向けの記事になります。

概要

デッキリスト

出典:ユニオンアリーナ
https://unionarena-tcg.com/jp/

7/1と8/26の両CSで使用しました。比較的真っ直ぐで癖の無い構成なので真人の構築わからーん！って人が一旦使用するものとしてもおすすめなリストです。
今回の主題はプレイの部分なので、リストに関する云々はまたの機会に行います。

デッキ性質

紫真人最大の特徴は除去の厚さです。
【赤学園】が持つ〈レイドスザク〉や【緑転スラ】が持つ〈レイドリムル〉といった、場に残り続けると大きくアドバンテージを稼ぐ脅威を対処できる力が強く、またBPの小さなキャラに対しての除去が豊富であるため、序盤から低エナジーで攻撃してくる速い展開に対して高い耐性を持ちます。
逆に【紫ギアス】の〈紅蓮〉や【紫銀魂】の〈白夜叉〉といった場における脅威度は高くなく、場に出た時点で一定の仕事が終わっているカードに対しては除去の強みが活きづらいため、こういったデッキは苦手としている場合が多いです。

基本戦術

本デッキは以下2点の理由から、基本的に短期決戦を目指します。

インパクトに頼ることが難しく、相手のボードにユニットが並び始めてからライフを奪うことが苦手
高BPのユニットが苦手であり、これのプレイ回数が増える後半にゲームを倒したくない

そのため、ある程度は積極的に0.1エナジーのキャラを前半からフロントラインに出し、出てきたブロッカーや脅威をレイドで退場させながらライフを奪っていくことを意識しましょう。

紫真人は難しい

と、ここまでは大まかなデッキ概要であり、ここからが「すゝめ」における主題となります。紫真人のプレイに関してです。
紫真人は難しいと仰られる方が多いですが、実際紫真人は体感の上でもロジックの上でも難易度が高めなデッキだと考えています。

プレイが上手くなる過程において、そのデッキの何が難しいか、ひいては何を勉強（思考）すれば良いかを把握することが上達の近道であると私は考えているので、ここでは紫真人のテスト範囲と大まかな解き方を提示します。

難しさの分解

結論から言うと本デッキの難しさは「値の異なるBPマイナスが多重に発生することによる選択肢の多さ」に集約されます。

例えば同じ除去メインのデッキでも、紫ギアスの除去は

紅蓮（BP3000退場）
ガウェイン（全体BP-1000）
2/1ルルーシュ（単体BP-1000）

と基本的にBP-1000とBP3000除去の組み合わせであり、且つ〈ガウェイン〉のBP-1000は全体であるため、良い意味で選択肢を狭めているカードになっています。

例えば相手が以下の盤面だった場合において4000BP　3000BP　2500BP　2000BP

〈紅蓮〉（3000退場）
〈ガウェイン〉
〈2/1ルルーシュ〉

をプレイできる際、
〈ガウェイン〉or〈2/1ルルーシュ〉+〈紅蓮〉によって4000BPのキャラを退場させる
に加え、
もう1APで2000BPにマイナスをかけキャラを退場させるかどうか

辺りに選択肢が絞られると思います。

一方で紫真人は、

レイド真人（BP-2500）
レイド漏瑚（BP3000退場）
無為転変（BP3000退場に加え、追加でBP-1000の選択肢）
3/1漏瑚（BP-1000）
改造された人間（起動BP-1000）

と除去カードの数が多く、
何より〈改造された人間〉が前のターンに出しておくことで以降のターン常にAP消費無しでマイナスを行えるカードであるため、マイナスの重ね掛けがしやすく、選択肢を難解にしています。

例えば先と同様に下記盤面の場合、
4000BP　3000BP　2500BP　2000BP

場に1枚〈改造された人間〉がある

状態で、

〈レイド真人〉
〈無為転変〉
〈3/1漏瑚〉

をプレイできる際、
大まかな選択肢だけでも以下のように分岐します。

4000BP（改造された人間+無為転変）と3000BP（レイド真人+3/1漏瑚）を退場させる
4000BP（改造された人間+無為転変）と2500BP（レイド真人）を退場させる（残り1APで拾った改造された人間を置くなどする）
3000BP（無為転変）2500BP（レイド真人）2000BP（3/1漏瑚+改造された人間）を退場させる

またこれらの選択肢は両者の残ライフ数や、敵のキャラやデッキによって優先度が上下します。
シチュエーション毎にこれらの中から適切なものを選択し続けなければならない点が、紫真人が難しいと言われる要因です。
逆にこれさえ掴めてしまえば、紫真人のプレイの大半を掌握したと言っても過言ではないと私は考えています。

選択の指針に関して

テスト範囲がわかったところで、次はどうすれば適切な選択肢を打てるかですが、シチュエーションによって細かく選択肢の優先度が上下し過ぎるため、ここでは大まかな基本指針だけ示します。まずは以下2点を意識してみてください。

序盤は大型、終盤は小型への除去の優先度を上げる
〈改造された人間〉の起動効果を無闇に使用しない

序盤は大型、終盤は小型への除去

まだライフに余裕がある間のBP4000以上のキャラは、攻撃でも防御でも必ずライフトレードに寄与するカードであるため、序盤は大型への除去の優先度が上がります。
一方、お互いのライフが少なくなってくると、4000BPが恒久的に生み出すアドバンテージ<ライフ1点辺りの価値に傾倒してきます。

例えば
相手:4000BP 3000BP 2000BP
のようなボードで〈レイド漏瑚〉〈3/1漏瑚〉〈改造された人間〉の起動効果がプレイできるとして、以下の選択肢があります。

〈3/1漏瑚〉→〈レイド漏瑚〉で4000BPのキャラを退場させる
〈3/1漏瑚〉+〈改造された人間〉で2000BPを退場させ、〈レイド漏瑚〉で3000BPを退場させる

序盤であれば4000BPの相手キャラがその後に生み出すアドバンテージが大きいため、前者を選択することが多いですが、相手のライフが少ない状況だと1点でも多くのライフを削るために後者を選択することが多いです。
また、このようにライフが減っている状況ほど攻撃をスルーできないため、こちらの4000BPの攻撃に対し相手の4000BPがブロックに当てられる場合も多く、終盤になるほど小型への除去は効果的になりやすいです。

〈改造された人間〉の起動効果を無闇に使用しない

とは言え、相手の序盤の4000BPを除去するために〈改造された人間〉を多用するのは危険です。
何故なら〈改造された人間〉は下手に使うと逆に負けに繋がるほどリスキーな性能を持つからです。
〈改造された人間〉を使用するのは、

ゲーム終盤にリーサルを作れる時
こちらのパワーラインが低く相手の中型~大型を除去しないとゲームが好転しない場合
除去しないとゲームに敗北するほどの脅威がいる場合（レイドスザク等）

のような限られたタイミングに絞りましょう。

例えば相手の場に3500BPのキャラがいる場合に、〈改造された人間〉→〈レイド真人〉でこれを対処するかは常に一考する必要があります。

上記のムーブをした際、投資コストが〈改造された人間〉〈レイド元の真人〉の手札2枚AP2の消費に対し、リターンが相手の3500BPキャラと回収した「特徴:改造人間」で手札2枚とAP1です。
〈レイド真人〉が即座に攻撃できることで奪えるライフ1点あたりの価値をチャンプブロック分の手札1枚AP1に換算したとしても手札3枚AP2のリターンと、この事象だけを取り出した場合に得するアドバンテージは手札1枚分程度。
つまり、〈レイド真人〉をレイドさせて「特徴:改造人間」を回収するだけの時と得しているアドバンテージ量は然程変わらないため、このタイミングで〈改造された人間〉を起動させない方が良い場合もあります。
アクティブトリガーやレイドトリガーが多いデッキなら有効トリガーを減らすために〈特徴:改造人間〉を起動させて3500キャラを退場させる、こちらのリソース量が少なく次のターンに動きづらそうなら〈特徴:改造人間〉を起動しない、などどれだけのリターンが得られるかを考えてから使用を決めましょう。

注意すべきカードの使い方

ここまでで紫真人のプレイにおいてマクロな視点の解説をしました。ここからはカードごとのミクロな解説に入っていきます。

惜しまず場外を増やそう

〈3/1真人〉〈澱月〉〈無為転変〉とデッキを場外に送る効果は任意ですが、最低限の「特徴:改造人間」が落ちた後、使用を控える人をよく見ます。
しかし、〈改造された人間〉と〈異形〉はそれぞれ2~3枚は公開領域に欲しいカードであるため、特に序盤において「特徴:改造人間」が公開領域に足りているなんてシーンはほぼありません。
またカラートリガーの対象を可能な限り広げたい意図もあり、基本的には惜しまず山札を削っていくことが望ましいです。

一方デメリットとして

山札切れが起こること
引き分けの時のデッキ枚数差

が挙げられますが、山札を切らすことはそうそうありません。
山札50枚から手札ライフの14枚とゲーム中のドローを仮に10枚と設定したとして、残り25枚以上と仮に〈2/1夏油〉を2回プレイして12枚削ったゲームにおいても、追加で4回のデッキ3枚送りを使える程度には余裕があります。
それこそ〈2/1夏油〉を3回プレイ出来そうなゲームで初めて考える程度の認識で良いと思います。

実際、私が紫真人を使っていてデッキ3枚送りを控えるシーンはプレイの回数に対して1割にも届きませんが、山札切れを起こしたことは一度もありません。

〈無為転変〉のために改造人間を持っておく

〈レイドスザク〉〈5/1レイドリムル〉のような早急に退場させる必要のあるキャラが出てくる可能性がある、且つそこまでの時間内で場外に特徴:改造人間を用意できない手札である時に〈無為転変〉から場に出す用の特徴:改造人間を先に場に出してしまうと、〈無為転変〉からキャラを場に出せずバリューが大きく下がってしまいます。そのためこういった手札の場合、他の0~1エナジーのキャラを優先的にプレイしましょう。

2/1夏油を効率的に運用する

〈2/1夏油〉は1プレイでレイド先と元を揃えられる強力なカードですが、キャラを1体犠牲にするため事実上2APのコストを要求するカードであり、展開力を犠牲にしてしまうのでプレイするタイミングは選ぶ必要があります。
そのため、

先攻3ターン目に〈メカ丸〉と〈夏油〉のどちらもプレイできる時などは先に〈メカ丸〉をプレイしてエナジーを確保する
〈澱月〉+〈異形〉はあるが〈0/1真人〉が無く〈3/1真人〉ある場合、〈3真人〉をプレイするまで待ってから〈2/1夏油〉をプレイして〈澱月〉の退場効果を使う
〈2/1夏油〉をプレイしなくても充分強い動きができる手札の場合は、一旦手札にあるレイドを使ってから〈2/1夏油〉を使う

といったように、可能な限りAPに余裕が生まれる後ろのターンで使うことを心掛けてみてください。

また、退場させる対象や直前の動きも重要です。
当然退場時効果で丸々1枚のカードリソースを稼げる〈澱月〉は第一候補ですが、

〈レイド真人〉や〈無為転変〉で場外から運用するために、特徴:改造人間を退場させておく
どうせ後々夏油で退場させるため、BPが低くフロントラインで活躍できない〈改造された人間〉も後ろに置いておくのではなく、先攻2ターン目にフロントに出して攻撃しておく

と言ったように、以降のターンで〈2/1夏油〉をプレイする場合、どのラインのどのカードを退場させるのか目処を付けながらゲームを進行すると、実はライフを1点を多く奪えてたみたいな展開も見つかります。

終わりに

今回は紫真人の主にプレイ面の解説でした。
主要な仮想敵であった【赤学園】が弱体化した上、これによって苦手な4000BP横並び系のデッキが増えたことで環境的には向かい風ですが、本環境でも諦めず考察を続けたいと思っています。

また今後出す記事も全て無料の予定ですが、モチベーション向上のため、試験的に投げ銭を導入しました。頂いたお金はおそらくブルーロックのブースターに還元されます。

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