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お茶ができるまで

こんにちは。播磨屋茶舗の赤松です。

以前の記事で、荒茶工場へ見学に行ってきました、というお話をしました。

そこで本日は、荒茶とは何か、をご説明しようと思うのですが、それにはお茶のつくり方のご説明をすると分かりやすいので、お茶はどのように出来るのかについてご説明します。

ちなみに、ここでいうお茶は「緑茶」のことを指しています。(紅茶や烏龍茶は作り方が異なります)

さて、お茶が出来るまでの段階を分けると3段階あります。

「生葉(なまは、なまよう)」

「荒茶(あらちゃ)」

「仕上茶(しあげちゃ)」

です。

収穫したてのお茶の葉
仕上茶

「生葉」は、お茶畑から摘み取られた葉のことを指します。
その生葉は、荒茶工場という場所(農家さんが持っていたり、JAが管理していたり、複数の農家さんで共同管理していたりします)で、加工されます。

ここでは、 「酸化を止めるため 」に、「蒸して、揉む」作業が行われます。

「酸化を止める」というのはどういうことかというと、緑茶は酸化してしまうと一気に劣化してしまいます。具体的には、緑茶特有の香りがとび、色も赤に近づいてしまいます。

しかし、蒸すことでお茶の中の酸化酵素の働きを止め、酸化を防ぎます。これを「殺青」とも言います。
揉む意味は、主に、組織を壊すことでお茶を入れる時に浸出しやすくなるからです。

蒸した葉。さらに蒸しながら揉んでいきます。

生葉が、上記の過程を経ると「荒茶」になります。

この「荒茶」が各地の製茶問屋に運ばれます。
荒茶から仕上茶までの工程については、かなりいろんなパターンがあります。
ほぼ荒茶の状態で仕上茶として販売する場合もあります。

ここでは、一般的な工程をご説明します。

まず、火入れという工程があります。それは、お茶を乾燥させ貯蔵できる状態にすることと、独特の香りを生みだし香味を向上させるために行われます。

次に選別です。ここでは主に茎や粉、異物を選別します。

最後に、合組(ごうぐみ)が行われます。いわゆる、ブレンドです。
いろんな農家さんのお茶を組み合わせる工程です。

これらが行われたものを「仕上茶」といいます。

この仕上茶が製茶問屋から小売店などに送られ、みなさんのお手元に届きます。

最近よく耳にする「シングルオリジン」というのは、この工程のある部分を変化させたお茶のことです。

シングルオリジンについても、またご説明したいと思います。

最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。

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