バチバチとやっとった/関西シクロクロス スチールの森京都(日吉)
「バチバチやっとったなあってめっちゃ言われるわー」
レース後に、ミッチーが言った。
ミッチー。
クロス会場でしか会わないけど、もう何シーズンも会ってる。お互いベテラン(笑)のC4選手。「#負けへんで」というハッシュタグを地で行くように、闘争心をむき出しにして走っている。俺自身は自分で、闘争あるいは競争についてのモチベーションがあんまりなく、それはひとつ弱みだなあと思っているので、一緒の組みで近くを走るといつも刺激をもらうことになる。
先週の堺でのラストスパートがスタート順に効いていて、欠席の選手多数と合わせて1列目に並ぶ。
スタートはそこそこ。先頭でもなく、下げるでもなく。ここはもうちょっと、ホールショット取ったる、くらいの気概があった方がいいのかもしれないなあ。
先週の俺みたいにヌルッとしたコーナーでスリップしてる選手とつっかえた選手をかわして、6番手くらいに上がる。先頭が見える位置だが、コーナーで後ろから突っ込んでくる選手をうまく処理できなくてロスするのと、登りのパワー不足で少しずつ離れてしまう。
1周目終盤、前にいるミッチーが少し疲れてる風だったので抜きにかかるが、教科書通りのブロック。それで思い出す。レースの中のレースが大好きな男だったと。というわけで、こちらも多少強引にスキマをつく。が、また嫌ァなライン取りで抜かせてくれない。
ほんま、こんな小競り合いやってるからどんどん前が離れるんやでーと思いながらも、だったら抜いていけば良いだけなので、諦めて抜き方を考える。だいぶ先頭からは離されてしまったしね。
得意な場面でいうと、トラクションの抜けやすい悪い路面はこちら、登りや舗装はあちら、ひとつ目のキャンバー下りもあちら、でもふたつ目の石の浮いた下りはこちら、に分がある。あとはトントンか。ゆるゆる詰めると後ろについてる目で察知されてブロックがくるので、舗装の下りの後の砂利泥の緩い直線の上りがポイントだなあと思って静かに後ろから伺う。ひとり間にねじ込まれてしまい、3人パックになる。6位パック。固まってまとまって走るの楽しいな。
で、舗装から砂利泥の入り口でつまらないように、少しだけ前を空けて、前二人のラインを見て、勢いに任せて一気に上げる。根っ子の登りで担ぐ直前でギリギリ抜く。しばらくは抜きにくいので一呼吸置いて、急登も最短ラインで登って、抑えながらガレ下りで勢いをつけた舗装でちょっと離す。
この一連はすごくうまく行った。ただ、まあ、俺的ハイライトはそこまでだったね。
しばらくは6位をキープしたものの、結局ミッチーともう一人にも抜きかえされて8位フィニッシュ。
去年までを思うとこのヒト桁なんだから上出来だけれども、ちょっと満足しきれないなあなどと考えてるときに、「バチバチやっとったなあってめっちゃ言われるわー」とうれしそうなミッチー。そやなー、と。順位にこだわるのも面白いけど、こうやってやりあうのも面白いし、その様子を見ておもろがってくれる人がいたというのもうれしい。そんなことを改めて思ったレースだった。
そんな中でもうちょい前でゴールできるヒントはないかと、少し考察を試みる。
(仮説1)
周りを走っている選手に比べると地脚がないと感じる。なので今回みたいに削りあいみたいになると不利。もう少しスタート突っ込んで前に入って、展開によるインターバルの影響を受けにくくすると良いのではないか。無理にでも突っ込んでおくと、後ろが削りあいしてくれたりもするのではないか。
(仮説2)
帰ってデータを見てみると、今回はいつもより10拍くらい心拍が低かった。アップの時に上がりきらないなあとは思っていたのだけれど。低温の影響? もっとしっかりアップをしておくとよいのではないか。ただまあ、スタート時間によってはそれも難しいのだが。試走とアップの配分の見直し。
(仮説3)
あとは、とにかく気力!!
というわけで、次回「関西シクロクロス最終戦! 泥沼の女神は微笑んだ!?」お楽しみに〜。
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'17-18 関西シクロクロス #9 スチールの森京都 カテゴリ:C4A
8位/30人出走
写真は KINFORKソウさん 横尾兄さん から ありがとうございます
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