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高校からの就職には協定がある

 就職協定は企業と学校との間で結ばれていた,就職に関する協定のことである.法的な拘束はなく自主的な取り決めであった.就職協定を守らない企業もいることが問題となり,1996年に廃止された.その後は企業と学校が独自の基準を策定して採用活動を行っている.現在は大学側の申し合わせと企業側は倫理憲章がその基準となっている.大学側の申し合わせは,大学などの関係団体から構成される就職問題懇談会が発表している.一方,日本経済団体連合会は1997年に企業の倫理憲章を発表している.採用活動が早くなっていることが問題として取り上げられてから,近年では3月からの広報活動,6月からの選考活動,10月以降の内定と取り決められている.企業の倫理憲章には法的な拘束力もないため,時期を気にしない企業も多くある.申し合わせの正式名称は「大学,短期大学及び高等専門学校卒業・修了予定者に係る就職について」であり,短大や高専も含まれているが,「採用選考に関する指針」では「大学卒業予定者・大学院修士課程修了予定者の採用選考にあたり,」となっている.申し合わせと企業の倫理憲章の対象はそれぞれ微妙にずれている.

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