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チップチューン_初心者が作ってみた。

1.少し自己紹介

皆さん、初めまして!:)_b
“Harh”と書いて“ハル”という者です。
今回、裏アドベントカレンダー2022の12/8担当として投稿させていただきました。

普段は、ドット絵(海外では、pixelart・ピクセルアート?)を描いています。

最近は、音楽関連にも手を出してみたい!と思い、ドット絵ということもあって、チップチューンを勉強しています。

初参加・投稿のため、至らない点も多々あると思いますが、よろしくお願いします。

↓ 投稿作品

↓アドベントカレンダー2022

↓裏アドベントカレンダー2022


2.概要

本記事の目的は、チップチューンの制作です。
初心者の自分と読者の方とで、お互いにチップチューンをほんの少しでも知れる記事になればと思い、本記事を書かせていただきました。


3.チップチューンとは?

3.1 チップチューンの由来

由来は、1980年〜1990年代、
当時のコンピューターやゲーム機に搭載されていた、内蔵音源チップ。
この内蔵音源チップに内蔵されている音源を元に作られた曲チップチューンと言うようになったようです。

3.2 チップチューンの現状や定義

チップチューンといっても、現在ではゲームBGMからヒップホップ等、多岐にわたっており、これがチップチューンだ!!とは一概には言えず、明確な定義がありません。

なので事前に調べてみたのですが、以下のような定義を多く見かけます。

2001年に私は、世界初の総合的なチップチューン・ニュースサイト「VORC」を設立するにあたって、「少なくとも半分以上のパートがチップ由来の音で奏でられていること」をチップチューンの要件として定めた。この認識は広く共有されたものではないが、音楽ジャンルの変化と発展を阻害しない-つまり定義が権力になってしまわない-ぎりぎりの線で「チップチューンとは何か」という問いに答えるなら、おそらく今日でも最良の回答といえるだろう。
田中治久 著「チップチューンのすべて」から
スケッチ 田中治久さん

上文にもある通り、これが絶対であり全てだ!とは言いませんが、今回のチップチューンの定義は、これをベースに制作しようと思います。

この他にも様々な議論がされているみたいですが…、あまり深掘りし過ぎないようにしますね。

↓引用元


4.制作編

ここからは制作です。

制作手順は、以下の7手順になります。

4.1 曲に使う音の種類を考える。
4.2 曲の内容を考える。
4.3 ビート
4.4 ベース(またはバス)
4.5 メロディ(リード)
4.6 メロディ(メイン)
4.7 調整

また、今回使用した機材やアプリを記載しておきます。
・iPhoneSE(第8世代)
・pixitracker(アプリ)
 8bitからFM等の音源データで曲を作ることのできるシーケンサーアプリ

↓Apple Store ダウンロードページ

↓Google Play ダウンロードページ


4.1 曲に使う音の種類を考える。

調べてみると、チップチューンでは主に以下4つの波形音源によって作られているようです。

(1)矩形波
 木管楽器のような暗めの音
(2)パルス波
 鼻にかかるようなか細い音
(3)三角波
 矩形波の音がくぐもったような音
(4)ノイズ
 砂嵐のような音で、音の余韻を操作してスネアやキックなど、
 打楽器の音として使われます。

また、さらにここへギターやエフェクト付きのシンセを入れたりするのですが、今回はそこまで深掘りしません。

気になる方は、参考になりそうなサイトのリンクを貼っていますので、ぜひ。

↓当時のチップについて

↓チップチューンの作曲について


4.2 曲の内容を考える。

曲の内容を考える時の項目は、以下の4つにしました。
(1)曲のイメージ
 明るい曲、暗い曲、カッコいい曲、可愛い曲など…
(2)BPM
 曲のテンポ
(3)譜面
 特にシーケンサーの場合、鳴らしたい音を鳴らせる譜面の範囲(トラック数や時間)
(4)コード進行
 コード(和音)が曲の経過とともに変化、展開していく流れをパターン化したもの

上記を元に作りたい曲をまとめます。
(1)イメージ
 明るい曲
(2)BPM
 100
(3)譜面
 トラック数 12
 ステップ数 16
(4)コード進行
 6451(小室)進行 →ベースで使ってみる。

↓コード進行について


4.3 ビート

この音は、曲のリズムに当たる音になります。
今回は、1小節内、以下の構成で鳴らします。
・キック 4つ打ち
・ハイハット 16分音符
・スネア キックの裏拍子で4つ打ち
ハイハットはノイズの8〜9オクターブあたりで、近い音が鳴ります。


4.4 ベース(またはバス)

この音は、曲全体の音の広がりや厚みを持たせるための音になり、ビートラインのリズムに依存して鳴らすのが基本になります。
今回は、2小節に分けて6451(小室)進行で鳴らします。


4.5 メロディ(リード)

この音は、メロディ(メイン)を追うように鳴らすのが基本になります。


4.6 メロディ(メイン)

曲の印象を最も与える音になります。
1小節にワンパターンのメロディを鳴らすようにします。
また、メロディはファミコンに合わせて、同時になるのは2音までに抑えてみます。


4.7 調整

最後に各トラックの音量や音の長さを調整していきます。


5.完成

4小節と短く、ワンパターンなものになりましたが、完成しました!

6.まとめ

最後に今回のまとめです。

チップチューンの定義として、
少なくとも半分以上のパートがチップ由来の音で奏でられていること。

チップチューンの音は、主に以下の4つで作られます。
(1)矩形波
(2)パルス波
(3)三角波
(4)ノイズ

また、以下の手順と内容で制作しました。

4.1 曲に使う音の種類を考える。
4.2 曲の内容を考える。
内容は、曲のイメージ、BPM、譜面、コード進行4つでまとめる。

4.3 ビート
4.4 ベース(またはバス)
4.5 メロディ(リード)
4.6 メロディ(メイン)
4.7 調整

○やってみて思ったこと
音の構成が少ないのもあって、表現が難しい!と感じました。
これだけ制限されている中で、当時の先人の方々は名曲を生み出してきたのだということ、その凄さに改めて気付かされました。

今後は、音の作り方、曲に特徴や抑揚を付けることをもっと勉強したいと思います!
精進します。


7.最後に

現在のチップチューンは簡単なものから複雑なものまで、携帯やタブレット端末でも簡単に制作できる時代になりました。
また、本記事にあるpixitrackerの他にも、チップチューンを手軽に製作できるアプリはたくさんあり、特徴もそれぞれ違いがあるのでさらに面白いと思います。

この記事を読んでいるあなたもよければ“チップチューン”を作ってみませんか?

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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