#16 どうする?体外受精4回目の移植
体外受精の保険適用は6回目までだ。
7回目以降は自費となり採卵や移植だけで何十万もかかっていくだろう。私の移植も4回目となり、後半戦に差し掛かっている。後がないことに不安は隠せない。
陰性が続いていると2個移植という方法もとることができる。
2つ育つかもしれないし、1つだけ育つかもしれない、どちらも育たないかもしれない。1つずつ移植を2回するより、1回で2つ分の判定を待つイメージだ。
リスクは多胎になること。双子になると母子ともに出産までの負担やリスクは大きくなる。かなり迷った。4回目だし、結果につなげたい。
先生とも夫とも相談したし本当に迷ったけど、前回着床しているので1個を移植することに決めた。
今までと同様ホルモン補充で薬を使って移植日までを過ごす。
・・・
移植日に今回もアシストハッチングで胚の評価は3→4に成長していた。前回と同じだ。期待できそうだ。見た目の評価はBだったけど、あくまでも見た目であって遺伝子の正常かとの連動性はないので、気にしない。XでもBBで妊娠・出産されている方もいたからだ。
無事に受精卵を迎えた。
・・・
このころやっと友達と会う約束を立てられるようになった。
体外受精も4回目となると、生理がくれば大体いつ頃に病院に行くかはわかってくる。友人の結婚式に行く予定もできた。これは1か月以上先の話しだから行くとだけ答えてなんとかするしかないと思った。行きたいから。
予定がいろいろ入って、治療以外でやることも多くなった。
それでもやっぱりついて回るスケジュール調整問題。
スケジュールを見て愕然とした。
もし4回目の移植の結果が陰性だったら結婚式に行けなくなるかもしれない。陰性の場合3日後くらいには次の生理が来てしまう。そうするとすぐに通院しなければならない。
友人の結婚式は地元なので行ったら5日くらいはいたい。2日くらいで早く帰ってきたとしても式と完全にかぶる通院日、無理だ。だけど結婚式に行きたい。
私の予定はずっと治療のために犠牲にしてきた。未来の予定が分からないから大好きな旅行の計画も立てられずににきた。また治療が私の人生の邪魔をしてくるのか。なんで数日しかない通院日と予定がぶつかるのか。憎たらしくて仕方がない。何かの仕打ちなのだろうか。悔しい悔しい悔しい。
今回の移植結果がい陰性だった場合、結婚式と通院が被っていけないので、治療を1周延期したいと夫に言ってけんかした。夫は次の周期に進みたいと思っている。先生に相談したら何とかなるんじゃないかと言われた。
何とかなるのか?生理は止められない。通院日が変わったら薬も投与できないし、できると思えない。私はずっと予定を我慢してきたのに、せっかくの予定、なぜダメなの。友達の結婚式は1回しかないのに。
私の後ろ向きなところが嫌だという。
でも、先の予定を考えるなら陽性の時も陰性の時も考えるよね。自分のことじゃないからそう思えるんだと思う、と心で思いながら。
陽性だった時、陰性だったときに先生に聞くことを決めて判定日を迎えることにした。
薬をやめられるのも1か月に3日くらいしかなく、すべて薬漬け。
身体によくないとしか思えない。
長引けば長引くほど薬漬けが長くなる。
そんなもやもやを抱えて過ごしていた。
・・・
そして判定日を迎える。
検査薬はもうないので当日を待つ。
今までの落ち込む結果を私だけが受けとめるのはもう嫌だ。
今回は夫にも来てもらうことにした。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?