#21 不妊治療4回目の移植、2回目の心拍確認はできなかった。
前回の出血と心拍確認から1週間後の通院。
2回目の心拍確認。無事に育っていてくれ。
診察台に乗り、エコーが移る。
前回と変わらない胎嚢の大きさに見えた。
エコーする時間が長い。先生が2人で見ているようだ。
・・・
先生から心拍が止まっていると言われた。
そんな・・・
エコーが終わり席で待っていた夫にも小さな声で伝える。
夫も言葉が出ていなかった。とにかく診察室に呼ばれるのを待つ。
診察室へ入ると先生から説明が。
稽留流産とのこと。
もう流産手術の日程の話だった。前回の診察から数日後くらいに心拍は止まっていたらしい。成長もしていなかった。
早すぎる展開に頭が追い付かない。
生きていると思っていたのに、妊娠していると思っていたのに、一気に不妊治療ふりだしへ。そして手術をするの?
妊娠から流産手術までの時の流れが早すぎてついていくのに精いっぱい。
そんなにすぐ頭を切り替えられないと思いながら、でも、手術日を決める。
亡くなってしまった子をずっと体において置くのもあまりよくないらしく、2日後に手術が決定した。胎児に異常がなかったかの検査もしてもらえるらしい。
・・・
なんで、、、やっと妊娠したのに流産なの。
みんな普通に妊娠して出産してるのに。
ここまで2年以上不妊治療治療して妊娠したのに
流産??また手術??
どこまで辛い経験させれば気が済むのだろうか。
また体を傷つけるのか。怖い。手術なんてやりたくない。
努力は報われない。
泣いた。
周りの家族連れが羨ましい。
見たくない。
向いのアパートから聞こえてくる生まれたばかりの赤ちゃんの声も
聞きたくない。
ずっと泣いた。
亡くなってしまった悲しさと
またあの不妊治療をしなければならない苦しさと。
心拍確認できて両親に報告したのに、すぐにこのような状況になってしまい辛い。次に妊娠できた時は不妊治療の病院を卒業したら話そうと思った。
卒業するまで、きっとのその後もだけど、産まれてくるまで安心はできるものではないのだと思った。
すぐ報告して喜びたかった。生まれてくるって信じたまま出産まで過ごしていきたかった。
・・・
悲しみのなか、手術の準備をした。
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