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【第八話】その肩に触れる手は本当に優しいか?

「おいカモ、施設長が二人で事務所に来いってよ」

ある日の午後。
昼食をすませた入居者さん達もほとんど居室に戻り閑散としたフロア。
肩こりのひどいお爺さんはマッサージをするうちにウトウトし始めていた。

と、忙しい昼どきに突然いなくなったかと思えばフロアの喧騒が落ち着いた頃を見計らったようにひょっこり窓から入ってきたおサルさん。

「あ!先輩どこ行ってたんすか。忙しくなるといなくなるのやめてもらえますかホントにもう!」

何を言っても無駄だと分かっていながらついついと文句を言うと案の定、

「あぁうるせぇうるせぇ」

手で耳を塞ぎ、聞かザルと化すおサル。

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