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キドナプキディング感想

物語シリーズから西尾維新を知って、今作で初めて戯言シリーズに触れるという人はどれほどいるだろうか。1部のアラサー(アラフォー?)は確実に戯言シリーズで厨二病を発症したと言っても過言ではなく、それほどに、その後の物語シリーズ、めだかちゃんといった世界観を生み出す原点になったのが戯言シリーズであり、我が青春である。

キドナプキディングという作品に散りばめられた戯言要素はそれはもうえげつない程にシリーズファンが喜ぶ仕様になっている。
例えばパパママがイチャイチャして幸せにしているであろう様子や、崩子ちゃんがシッターとして盾を育て上げたのかとかいくらでもあげられるだろう。

個人的に1番喜んだのは盾が遠に謎解きをぶつけたシーン。
だってその答えは、パパ3作品分の謎ときであり、読者が1番期待したギミックなんだよ。そしてそれがうすうす違うであろうことも気づいてきた場面で盾がぽろりと洩らしてしまった解。これはシリーズファンはたまらない演出だった。本当に。

話のオチは最強シリーズ的なノリで流されてしまったのだけれど、大丈夫かよってなった。シリーズ続ける気無いのか?やっぱり1冊で完結なのだろうか。最強シリーズのネタバレをふんだんに混ぜ込んでくるのはどうしてだろう。売れてないのか。と、終わり方についてはとめどなく疑問符が出てくる。
やろうとすれば人識と舞識の子供(糸使えそう)や、チームのチーター君や軋識生存説もあるし、石丸オバサンや、そもそも哀川さんがあんなにも父親に似た言動を放つようになっていたことは、そういえば気になる。(エモいからで終わりそう)

あの世界の組織のほとんどは哀川さんの手によって壊滅させられてるので、以前のように数え並べることは出来なくなっているのだろうけど、それこそ世界を終わらせる存在になりうる、誇らしき盾と、世界を終わらせるために生まれた橙々なる種が一堂に会したらどうなるか楽しみではある。

以上。

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