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君たちはどう生きるか。生き疲れが蔓延する社会で、それでも「この世は生きるに値する」
「君たちはどう生きるか」を観てきました。
色彩や動きが豊かである映像によって、全く飽きることなく、終始作品の熱量に引っ張られるようにして見入ってしまいました。
大筋のストーリーはシンプルで分かりやすかったのですが、正直言って劇中の表現における意図やメッセージは難解で、どう解釈したらいいのか分かりませんでした。
ですがやはり、これだけのものを仕上げて世に出すというのは相当の熱量がなければ出来ないことですし、それが「やりたくて」なのか「やらなければならなくて」なのかは本人にしか分かりませんが、とにかく完成させたことそのものが大変素晴らしいことだと思います。
観終えたとき、シンプルに「観て良かった」と思えましたし、読後感もとても良い。
後味の悪いバッドエンドを作ることもできる映像作品において、ジブリが終始「課題を解決して現実に戻る」という終わり方を採り続けているのは、きっと「この世は生きるに値する」という考え方の現れではないかなと思います。
……✂……
この世界は、生き疲れが蔓延しています。
目標を立てて努力しろ
成功して社会貢献しろ
家族を大切にして子を残せ
他人に迷惑をかけず規範的であれ
なにをそんなに、がんじがらめにする必要があるのでしょうか。
人間はただの動物です。
他人と争い、自分の欲求を追求し、快楽を追い求めるだけです。
なにをしてもモラルのない人間は生まれ続けるし
犯罪がなくなることもありません。
仕方がないことは、そのまま受け入れればいいでしょう。
そして、やるべきことではなく、やりたいように生きればいいでしょう。
……✂……
「君たちはどう生きるか」は、きっと、やりたいようにやった結果生まれた作品だと思います。
はじめの一歩が「want」なのか「must」なのかは分かりません。ですがきっと、完成までの道のりは「want」で行動していたのだと思います。
やりたいようにやればいい。
だから、やりたいようにやった。
そんなメッセージを僕は感じたのでした。
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