全然堂歳時記 夏 【蝸牛】
葉書俳句：
テキスト：
暁闇の雨に目覚めし蝸牛 ハードエッジ
点々とでんでん虫のゐたりけり ハードエッジ
頭を上げて裳裾ゆたかに蝸牛 ハードエッジ
虹の輪に角を伸ばして蝸牛 ハードエッジ
渦巻の裏の単純かたつむり ハードエッジ
ガラス戸にブロック塀にかたつむり ハードエッジ
硝子戸の絶壁を行く蝸牛 ハードエッジ
硝子戸のでんでん虫を裏見かな ハードエッジ
かたつむり蛞蝓よりも子に好かる ハードエッジ
心臓は今も渦中に蝸牛 ハードエッジ
血の通ふ蝸牛の殻と聞かさるる ハードエッジ
傘を干す日向かたつむりの日陰 ハードエッジ
干傘を開く蝸牛は渦巻きぬ ハードエッジ
冬眠も夏眠もすなる蝸牛 ハードエッジ
宿なしにあらず旅ゆく蝸牛 ハードエッジ
かたつむりホルンの中は如何ならむ ハードエッジ
柔かに割れてしまひし蝸牛 ハードエッジ
割れし殻つなぐ蝸牛や少しずれ ハードエッジ
かたつむり死して残りし渦ひとつ ハードエッジ
踏み潰された蝸牛の母です「こんばんは」 ハードエッジ
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