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角川俳句賞2022 落選作 プランA「花氷」50句

※プランBは、こちらです

葉書俳句


角川俳句賞2022 落選作 プランA-1
角川俳句賞2022 落選作 プランA-2

テキスト

東風吹かば鶏冠高く風見鶏 ハードエッジ
雛様に珈琲苦し我が飲む ハードエッジ
畑打の仕上は雷に託しけり ハードエッジ
大いなる自重の末の大雪崩 ハードエッジ
うすらひのうすらわらひの水たまり ハードエッジ

美しき夜道を帰る彼岸かな ハードエッジ
みるならばぼうつとみたき桜かな ハードエッジ
四十・五十・六十余年昭和の日 ハードエッジ
ひよろひよろと白ひげ伸びて躑躅枯る ハードエッジ
一粒で二度美味しいぞ花は葉に ハードエッジ

花蜜柑その他橙・金柑も ハードエッジ
幼子も匙を器用に豆ごはん ハードエッジ
赤に黄に傘や合羽や梅雨楽し ハードエッジ
荒梅雨の袋ぶらぶらランドセル ハードエッジ
枇杷の種ほどの俳句も良からずや ハードエッジ

青空に憧れて黴青むなり ハードエッジ
もぎ尽くすまでは我家の茄子畑 ハードエッジ
庭干しの鯵の開きを今朝の幸 ハードエッジ
道端の草もずぶ濡れ撒水車 ハードエッジ
東京で見かけし電車夏の山 ハードエッジ

夏雲の白く眩しく美しく ハードエッジ
空母とも呼ぶべき雲が夏の空 ハードエッジ
風死してピクリともせぬ暑さかな ハードエッジ
炎天の足下に焦げて影小さし ハードエッジ
地の涯に天を支ふる花氷 ハードエッジ

雷の字は雨と田んぼや微笑まし ハードエッジ
雷鳴の渡り廊下を給食が ハードエッジ
虹が出て橋の下より拾はるる ハードエッジ
虹の根を煎じて飲めと言はれけり ハードエッジ
扇風機除湿機空気清浄機 ハードエッジ

どうどうと滝の重みの夕立かな ハードエッジ
夕立にとても大きな駐車場 ハードエッジ
鯵フライ文明開化の味がする ハードエッジ
肉を焼く煙に噎せて夏の月 ハードエッジ
軽トラに夜店一式積み込んで ハードエッジ

ティアラして夜店を帰る女の子 ハードエッジ
帰り道暗し夜店を振り返る ハードエッジ
火蛾と言ふ美しき名の太り肉 ハードエッジ
通ひ路の雨を厭はず火取虫 ハードエッジ
ががんぼのやうな人生かも知れぬ ハードエッジ

子燕の喉に押し込む蜻蛉かな ハードエッジ
恋ゆゑに海月となりし天道虫 ハードエッジ
やや小さき蟇の来てゐる今年かな ハードエッジ
蠅を取る道具色々郷土館 ハードエッジ
松葉牡丹ざらりと種を零しつつ ハードエッジ

湖の闇の深さよ遠花火 ハードエッジ
木枯を切り分けてゐる風見鶏 ハードエッジ
ことことと弱火のちから冬籠 ハードエッジ
怪獣のよく出ることよお正月 ハードエッジ
山の湯に朝な朝なの寒卵 ハードエッジ

全然堂本店

参考句なども多数収録しています
 →こちらです

以上です

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